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高血圧
生活介護マガジン 高血圧 |
KAIGO 1993.3 イメージラボラトリー発行 |
最も多い成人病のひとつ、高血圧の心得5ケ条です
第1条「血圧が高くて、どこが悪い!?」と言う前に-サイレントキラー軍団『高血圧』-
何も症状がないのに、会社の健診で“高血圧“と言われ、薬をもらった。不安なので、大学病院の医者にかかった。「かるい高血圧ですね。食事に注意して来月また来てください。」
食事の何に注意すればいいのか?
来月でいいのか?
よくあるケースですが、この中には多くの問題が含まれています。
それらは次の第2条~5条におおよその答えがでています。
高血圧自体、あまり症状はないのが普通です。でも、糖尿病と共に、成人にとっての大敵の1つです。
長期間、高血圧を放置しておくと、動脈硬化が進み、脳卒中の確率をあげます。その他様々な病気の原因となります。“静かなる殺し屋”(サイレントキラー)と言われるゆえんです。
第2条 市販の家庭血圧計を活用しよう
簡単に測れて、結構正確な家庭用血圧計が安価に手に入るようになりました。病院で医師や看護婦さんなどにたった一度測ってもらった血圧から判断するよりも、日常のデーターが豊富にあった方が正しい診断につながります。「おもちゃのような血圧計は不正確だから」とあなたのデーターを参考にしない医者はあなたにとって適切でないかもしれません。ただし、忙しい外来中でもあなたの血圧の動向がひと目でわかるように、まとめて、表にしておくようにしましょう。あなただけの担当医ではないのですから。血圧測定は毎日決まった時刻に、1日2~3度測れは理想的です。
第3条 年齢にかかわらず最高血圧が150以上最低血圧が90以上の時は要注意です
よく年齢+90が適正血圧と言われます。ある種の統計ではその通リかもしれません。しかし、最高(収縮期)血圧150、最低(拡張期)血圧90を正常上限のメドにして下さい。しばしばこれをオーバーするようなら医師に相談しましょう。
第4条 やっぱり塩分制限が基本ですが、血圧が高いと言われたら、やはり塩分摂取をひかえるのが基本です。
しかし、その他、カルシウムやマグネシウムを積極的に拝取することも、血圧を下げるのには効果的ですし、継続的な軽い運動、肥満の人にとっては減量もかなり有効です。薬を飲むのはその後のことです。
第5条 血圧の薬を飲みはじめると一生続けないといけないから、心配ですがこのことを理由に、薬を服用するのを嫌がる人が多いようです。
前記の生活上の注意が守られているのに、まだ血圧が高い人は降圧剤の対象となります。高血圧の患者さんのほとんどは、長年かけて血圧が上昇してきます。いわば、血圧の高い状態に慣れっこになっています。薬の作用で適正な血圧にコントロールすると、身体はその快適な状態に慣れるようになります。
ところが、薬を中断すると、急に元通りのように血圧が上昇します。今度は、急激に血圧が上昇するために身体の適応力がついてゆかずに、症状がでてくることが多いのです。
高血圧は慢性の病気なので、主治医の指示に従って気長に治療することが大切です。
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