パニック障害(20代30代に急増)

Dr.寺下のズームクリニック

パニック障害

20代30代に急増

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1995.10

朝日生命保険相互会社発行

『パニック障害』という病名を聞いたことがありますか? パニック、つまり恐慌状態の発作が急に身体を襲い、動悸、頭痛、めまい などに苦しまされるもので、その不安感は、このまま死ぬのではないかという程強烈なものです。

20代、30代の若い世代(特に女性)を中心に最近増えている病気です。
東大付属病院心療内科医局長で、「ストレス!心と体の処方箋」の著者でもある野付忍氏に解説とアドバイスをしてもらいました。

Dr.寺下
原因は何なんでしょうか?
医局長
自律神経系の過敏反応が原因と言われています。多くは、外出することや電車、バスなどの乗り物に対する恐怖感(これを空間恐怖と呼びます)を持っており、最初の発作の時の『死ぬのではないかという程の恐怖感』が『また発作が起きるのではないかという予期不安』を呼び起こしてしまいます。
Dr.寺下
有効な治療法は?
医局長
薬の投与が一般的ですが、その前にパニック発作が起こるメカニズムを説明し、よく話し合い、患者さんの信頼と共感を得ることが大切です。そして行動療法によって不安感を-つ-つ取り除く訓練に入るのです。
Dr.寺下
列えば
医局長
例えば、電車に乗るとパニックを起こす人だと、最初は駅まで行って切符を買うだけで帰る。慣れてきたらホームに上がって電車が通るのを見る。次に-駅だけ乗ってみる、というふうに少しずつ慣らしていくのです。
Dr.寺下
普段からの予防法があれば教えてください。
医局長
この病気の原因は、ストレスや過労の蓄積によって、交感神経系が過敏になって起こるものです。ですから、日頃から生活のリズムを整えながら運動や休養を十分にとることが大切です。それから、最初にあった動悸や頭痛ですが、実際の膿器疾患が原因の場合もありますので、内科の診察も受けるようにしてください。
Dr.寺下
ストレス、過労。いずれも避けては通りづらいものですが、上手な気分転換が一番の予防のようですね。
    

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