鼻アレルギーの季節ですね。

Dr.寺下のズームクリニック

鼻アレルギーの季節ですね。

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1996.3

朝日生命保険相互会社発行


寒かった冬から草木が芽吹く春が訪れる頃は、鼻アレルギーの季節でもあります。 この時期、耳鼻咽喉科は忙しくなります。そこで今回は「耳鼻のどの診療ガイド」の著者で元日赤医療センター耳鼻咽喉科部長の飯塚啓介医師に、その対処法を聞いてみることにします。


Dr.寺下
鼻アレルギー患者の増加には、目を見張るものがあるようですね
飯塚医師
ええ、いわゆる花粉症と呼ばれるものもこの-種ですが、ものすごい勢いで患者が増えています
原因についてはいろいろと言われていますが、スギ花粉については、戦後植林された木がいっせいに花粉を飛ばす樹齢になったこと。そして道路の舗装が、一旦落ちた花粉を再び舞い上げてしまうことか指摘されています。
Dr.寺下
アレルギーはlだけに現われるのでしょうか?
飯塚医師
いえ、気管が舞台になれば気管支喘息となるし、皮膚が舞台であればアトピー性皮膚炎となります。アレルギーマーチといって、この3つが同時に、あるいは次々に発症することも多いようです。
Dr.寺下
スギ花粉だけが原因なのでしょうか?
飯塚医師
排気ガスや空気汚染、食事の変化、住宅に巣食うダニの増加、舗装道路の普及などが原因と言われています。
Dr.寺下
症状の特徴は?
飯塚医師
スギ花粉は前年の夏の気象が関係しており、大量発生したときの患者さんの苦しみは本人にしか分からないでしょう。でも、最近は防御マスクや防御メガネなども開発されています。スギ以外の季節性アレルギーの原因は、春から夏にかけてがスギ、マツ、ヒノキ、カモガヤなど、秋はブタクサ(セイタカアワダチソウ)が日本では多いようです。また、一年中症状があるときは、ホコリ(ハウスダスト)、ダニが原因です。
Dr.寺下
治療方法は?
飯塚医師
まず、血液検査でアレルギーの原因が何かをしっかり肥握すること。ダニなら家中徹底的に掃除機をかけることから始めてもらいます。一方、花粉症には薬物療法が中心となります。最近では副作用が少なく予防効果の高い抗ヒスタミン系の薬もできていますので、安心して使用することができます。また副腎皮質ホルモンも有効でsす。
Dr.寺下
どうもありがとうございました。

鼻アレルギーはこの20年間で全人口の1割以上の人が悩まされており、今では国民病と言ってもよいくらいの病気です。 また、鼻や耳は脳にも近いため、思わぬ病気を併発していることもあると聞きます。コマーシャルではありませんが、かかったかなっと思ったら、耳鼻科の門を叩いてください。

    

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