糖尿病(口の渇き多尿にはご用心)

Dr.寺下のズームクリニック

糖尿病

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1996.6

朝日生命保険相互会社発行

口の渇き多尿にはご用心

症例

外科医のAさん〈48)は、30才頃より肥満傾向であったが、この半年5キロもやせてきたので、癌がどこかにあるかもしれないと、胃や大腸の検査をしたが正常であった。最近、喉が渇きやすく、目も疲れやすいので糖負荷テストを受けたら糖尿病の珍断が下された。

症状

糖尿病は高血圧などと同じく軽症のうちは症状が少ないのですが、放っておくうちに動脈硬化などを引き起こし、脳卒中や心筋梗塞を招くことになる原因のひとつなので、「静かな殺し屋」と言われています。主な症状には、口渇、多飲多尿、体重減少、疲労感などがあります。

原因

糖尿病にはインスリン依存型とインスリン非依存型の2種類があり、一般に言う糖尿病は後者です。その原因としてはまだ不明な部分がかなり残されていますが、その多くは遺伝的に糖尿病の素因がある人が暴飲、暴食、運動不足、肥満などの誘因を引き金として発症します。インスリンは摂取された糖分(ブドウ糖)を有効に利用するために働くホルモンですが、糖尿病はこのインスリンが何らかの原因でその働きが低下するものです

診断

症状の進んだ糖尿病では早朝の空腹時の血糖を測定するだけで診断がつく場合もありますが、正確には、糖負荷テストといって経口的にブドウ糖を摂取してその後1時間、2時間目の血糖の変化をみて診断します。これで潜在的な糖尿病も発見できます。

 

治療

食事療法と運動療法が中心です。これらを数カ月行っても検査値が改善しない場合、飲み薬やインスリンの注射を行います。

予防

暴飲暴食を避け、適正な運動を心がけることです。遺伝的に素因がある方は要注意

    

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