狭心症

Dr.寺下のズームクリニック

狭心症

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1996.11

朝日生命保険相互会社発行


喫煙も一因 心筋梗塞の恐れが大

症例

中古車販売店社長のFさん(54)は、近ごろゴルフの途中や階段の昇降時に胸をしめつけられるような圧迫感を感じることがある。いつも2~3分でケロッと治ってしまうが、やはり心配になり循環器科で診察を受けた。Fさんは営業畑一筋のモーレツタイプの社長さん。身点1メートル70センチ、体重80キロで1日40本のヘビースモーカーでもある。

診断

典型的な狭心症の発作です。狭心症とは心臓自身に栄養を送っている冠動脈という血管の内腔が狭窄したため、血液の流れが悪くなって起こります。胸の痛みや圧迫感が特徴です。
冠動脈が完全に閉塞してしまうと心臓の筋肉が壊死状態になる「心筋梗塞」となり、生命の危険にさらされます。
 原因としては肥満、ストレス、喫煙、高血圧、糖尿病、高脂血症などがあり、わが国で急増している病気の一つです。Fさんの場合は肥満、社長業のストレス、喫煙と悪い条件が重なっています。診断には運動負荷心電図や心臓エコー検査や冠動脈撮影が必要です。

治療

軽度な場合は薬物療法でよいが、重度になるとバイパス治療といって手術により人工的な冠動脈を作成する方法がとられることもあります。
 また、最近では足の動脈からチューブを入れて狭くなった血管を風船のようなもので広げる方法がとられるようになり、成功しています。

    

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