肺結核

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Dr.寺下のズームクリニック

肺結核

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1996.12

朝日生命保険相互会社発行


 

体重が1年で5kg減

中小企業のオーナーであるOさんは、ここ2~3年は日夜奔走の毎日。体重も1年間で5キロも減ってしまい、原因不明の咳も続いていた。心配になった奥さんのすすめで病院を訪れたら、レントゲン撮影の結果「肺結核」の診断が。

傾向

戦前は死亡原因のトップだった肺結核も予防接種の普及で絶滅するかに思われました。しかし今でも免疫力の落ちた老人やガンなどの全身衰弱性の病気と合併することがあるようです。また、若者でも生活の乱れなどによる体力の低下が原因で肺結核になることがあります。

症状

咳、喀血かっけつ、血性痰(けっしょうたん)、疲労感、体重減少など。

また長期間風邪のような症状が続いているときにも注意してください。肺結核とは結核薗による肺の感染症です。感染力は弱いのですが、何らかの理由で体力が弱っている時に感染し発症します。

治療

抗結核薬の組み合わせによりほば完治します。ただ粟粒(ぞくりゅう)結核といって重症のタイプのものもあり、楽観は禁物。普通、抗結核薬は1年以上服用する必要があります。予防接種としてはBCGがよく知られていますが、ツべルクリン反応が陰性の人(たいていの人は学童期に陽性化する)はBCGの接種を受けることになります。また体力が弱ったときの感染がほとんどですから、生活のリズムや食生活のバランスが崩れたときは、日頃の体力や年齢に関係なく要注意です。

    

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