不整脈の日常管理

Dr.寺下のズームクリニック

不整脈の日常管理

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1997.1

朝日生命保険相互会社発行


なによりも自分の脈拍状態を把握しておくことが大切

サラリーマンのSさん(42)は、人間ドックで不整脈を指摘された。
「期外収縮」という症状だという。
昔から心臓に毛が生えているといわれるくらい丈夫で、心臓の異常を指摘されたのは生まれてはじめてである。自覚症状はないものの、夜は不安のせいか動悸がするようになつた。

症状

期外収縮とは不整脈の代表的なもので、普通の脈以外に不規則な脈が出現することです。ときには「ドックン!」といった自覚症状をともなうこともありますが、健康な人にも少量の期外収縮はみられることは多いようです。1分間に1、2回以内のもので、放置しておいても大丈夫なものも多いのです。ただ一度はホルター心電図(24時間心電図)などで期外収縮の頻度や種類を調べておく方が安心です。

養生・治療

特に自覚症状がないものであれば過労を避け、十分な睡眠をとるように心掛け、喫煙や過度な飲酒は避けるようにしましょう。Sさんの場合、特別な治療はしなくてもよいでしょう。自覚症状がある場合は、医師の診断による投薬を受けることが必要です。このように不整脈には緊急に治療が必要なものと、あまり気にしない方がよいものとがありますが、大切なのは普段から自分の脈拍の状態をつかんでおくことです。手首の親指寄りのところに、他方の手指の2、3本を軽く当てて、脈拍数(1分間〉とリズムをみる習慣を付けておくことをおすすめします。

    

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