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温故知新② 子供達の消費文化
1997.3~1998.2 温故知新② 子供達の消費文化 |
ばんぶう 1997.4 日本医療企画 |
つい先日、新聞で「高校生の卒業旅行」の記事をみて驚いた。大学生の卒業旅行が当然のように言われるので、僕などは「修学旅行」をイメージしていたら何のことはない単なる親のすねかじり旅行なのである。旅行会社は売れればいいと言うことで、卒業旅行のパッケージを作り、今や高校生にまで売り先を拡大しているのである。バレンタインの義理チョコも同様であろう。未成年の高校生卒業旅行の実態は「煙草、酒、カップル」と、その新聞では、表現していた。さもありなん。これを「最近の若いもんは!」と片付けてよいであろうか?コンビニにゆけば中学生や高校生がたむろしている。ゲームセンターもしかり。CDが何百万枚売れたとか、ファイナルファンタジーがどうだとか現在の消費文化に子供達は一役も二役も買っている。いろんな事業を企画する場合、消費の対象は若者になりがちである。いまや子供達が人間関係を維持するには、消費が不可欠なのである。こういう話をすると、「我々が子供の頃は、、、」とついこうなる。が、決して僕の場合、地方の都市部だったので、小川で魚釣をして遊んだわけでもなく、山のなかで隠れんぼをしたわけではない。ただ、色々工夫をして自分達の遊びを創造したように思う。今の子供達は結局大人に遊ばされているところが悲しい。ゲームにしろ、小室にしろ、タマゴッチにしろ、コンビニにしろ大人の商売の的にされているだけである。
21世紀の日本は成熟社会として、消費の対象は高年令者にならないと豊かにならないと考えている。ヨーロッパのように、熟年の人達がオシャレをして街を歩くのが似つかわしく、若者は清潔でさえあればジーンズでもなんでもサマになる。老人が病院の待合をサロンにするなんて寂しい話で、冗談でも言ってはならないと僕は思う。