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- 代謝症候群(メタボリック症候群)
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少数精鋭主義⑧ 大きな夢と小さな実行
2000.5~2001.4 少数精鋭主義⑧ 大きな夢と小さな実行 |
ばんぶう 2000.12 日本医療企画 |
最近の若者たちも大人たちも夢がなくなった、と感じる人は多いのではないだろうか。そう思うのは当然である。「末は博士か大臣か?はたまた大社長か?」と子供のころ親に夢を託されて育った我々より上の世代に比べ、現在は学問や政治や経済のトップに立つような人で尊敬できるような人がほとんど見当たらない。実際には結構いるのだろうが、マスコミがとりあげるような話題は「ブルータスおまえもか?」と思わせるような、著名人のゴシップや失態の話が中心である。そのほうが読者の数が増えるからである。そうなのである。「数の論理」がここでも支配しているのである。 現在の経済理論もそうである。増収増益が企業の存続の必要条件になっているのである。例えば、ある病気の特効薬があっても、その病気の頻度があまりにも少ないと、製薬会社はその薬を続けられないという現象が起こることがある。他の商品でもそうである。少量でもよいものをコツコツと作りつづけることは今の世の中結構難しいのである。 多くの消費者を意識するあまり、軽率な商品が次から次へと生まれるように、マスコミも軽率な話題が多くなり、有名人や巨大組織(日本の官僚が筆頭になるのだが)の内情を暴露するような報道を好んでするようになる。そのような報道に接する国民は「あんな偉い人もこんな悪いことをするんだなあ」とか「こんな日本を代表する企業もこんなミスをするのか」という気持ちに慣れっこになってくる。結果、どのような国民が芽生えるかはあきらかであろう。子供たちにとっては、目指すべき目標は、生活レベル改善においても憧れの職業という面においても当然夢がなくなり、淡々とバーチャルな世界で勉強する人は勉強するが、落ちこぼれる人もたいしたことはなく平気でいられるか、ぐれたり人を傷つけることで紛らわしたりする。
こんな世の中、急に改まって「夢を持とう」と叫んでも無理ではないだろうか。「何か、楽しかったり、心地よかったり、世の中のためになったりすることを、小さなことでいいから、コツコツと実行することが結果として大きな夢につながる」という処方箋を私は持っている。今はやりの認知療法的考えである。