こどもの健康教室 いやだな、かゆいアトピー |
笑顔 2000.6 保健同人社発行 |
かおやからだ、手足のひふがジクジクしたりカサカサになって、いつもかゆくてたまらなくなるびょうきがあるんだ。アトピーといって、いま子どもにふえているんだよ。みんなのなかにもきっと、このアトピーの子がいるよね。
アトピーはなぜおこるんだろうね。まえにもいったけど、ぼくたちのからだには、びょうきをやっつける力があるんだよ。アトピーでは、このびょうきをやっつける力が、まちがって、ぼくたち自身のからだを、やっつけてしまうんだ。そのため、からだがとってもかゆくなるんだよ。
こんなまちがいがなぜおこるのか、ほんとうはまだよくわかっていないんだ。でも、お空がよごれたこと、おうちの中がむかしよりしめっぽくなって、ホコリやダニがふえたことなどがアトピーのはんにんにちがいないと、いわれているんだよ。
じゃあ、アトピーでからだがかゆくなったら、どうしたらいいんだろうね。
いちばんだいじなのは、いつもからだをきれいにしておくこと。アトピーになると、ひふがあせやホコリにとってもよわくなるんだ。だから、おそとであそんで、からだがよごれたり、あせをかいたりしたら、まず、手足をきれいにあらって、それからおふろにはいろうね。からだのあらいかたも、だいじだよ。かゆいところをゴシゴシこすっちゃだめ。そっとていねいにあらおうね。
そして、からだがきれいになったら、かゆいところに、びょういんでもらったくすりをきちんとつけようね。のみぐすりをもらった子は、わすれずにのもうね。
もうひとつだいじなのは、アトピーのはんにんに、さよならすること。そのためには、まず、おうちのなかを、できるだけきれにしなくっちゃ。だって、ホコリやダニが、アトピーのはんにんかもしれないからね。それから、食べものがアトピーのはんにんってこともあるよ。このときは、びょういんのせんせいが、はんにんらしい食べものをみつけてくれるから、それを食べないようにするのがだいじなんだ。
アトピーの子はみんな、アトピーがなおるかどうかきっとしんぱいだよね。かゆいのがいつまでもつづいたら、いやだもんね。でも、だいじょうぶ。アトピーのかゆみは、みんながおとなになるまでに、だんだんよくなっていくことが多いんだ。それまではたいへんだけど、びょういんのせんせいやおとうさん、おかあさんのいうことをよくきいて、かゆみがなくなるようにがんばろうね。
アトピーでない子は、ともだちが「かゆいかゆい」っていっても、からかっちゃだめだよ。その子は、とってもつらいんだから。それから、アトピーはうつることはないから、なかよくあそんであげようね。