NKH「健康ライフ講座」日本機械保線株式会社社内報 №116
2018/1/4(木)
(総論)
口の中の粘膜に炎症が起こった状態の総称が口内炎です。多くの方が、一度は経験しているのではないでしょうか?口の中の傷や炎症は、唾液の作用により修復されますので、大抵の場合、市販薬や自然経過で治ってしまう場合が多いので、軽く考えられがちです。しかし、ヘルペスなどのように治療が必要なウイルスが原因の場合や全身の病気として口内炎が発生する場合があるので、2週間以上も治らない場合などは専門医に相談した方がいいでしょう。
(原因)
ウイルス、真菌、細菌などの感染性、アレルギー性、自己免疫性、悪性腫瘍などのほか、貧血、ベーチェット病、エイズなど全身性の病気の症状の一つとして発生する場合もあります。また、原因が特定できないまま治癒していく場合も多いのが現状です。
(症状)
最初は、粘膜が発赤するカタル性口内炎の状態になり、さらに粘膜が腫脹してびらん性口内炎に進み、中央が凹んで潰瘍になった状態をアフタ性口内炎と呼び、最もよくみられる状態です。食べ物がしみることが最大の症状です。
(診断)
経験豊かな専門医による視診と経過観察だけで済む場合が多いのですが、難治性の場合は、組織生検や菌培養などによる検査が必要なこともあります。また、全身性の病気の検索が必要な場合もあります。
(治療)
口腔内を清潔にし、刺激性のある香辛料などを避けるようにします。ステロイド含有の軟膏を使用すると治癒が早まります。特殊な原因による場合や、全身性の疾患の場合は、それぞれの治療を優先させます。
(生活上の注意)
いずれの原因にしろ、体の免疫力が低下している場合に発生しますので、規則的な生活、十分な栄養という日頃の基本的な健康管理が肝要です。歯磨きやうがいを励行し口腔内を清潔に保つことも大切でしょう。