[2011.3.16] 東北関東大震災に教えられたこと3 目立たない現場大衆の底力

更なる被害の拡大に対する懸念のなか、今後の復旧がたいへん憂慮されます。しかし、これだけの被害の中、止まっていた電気が少しずつではありますが、復旧していることに驚いています。昨夜、仙台の息子と携帯電話で肉声を聞くことができましたが、その話しの最中に「あっ、隣の家の電気が点いた。あっこちらも、、、、!!」と早くも電気が復旧しました。息子は運良く、復旧が早い仙台の駅近くの家に非難させて頂いていたからなのですが、それにしてもこれだけの被災の中を誰かが工事をして復旧させているわけですから、現場で働く多くの人の懸命な力のお陰です。オバマ大統領が就任挨拶で言っていた「アメリカの発展は、いわゆるセレブと呼ばれるような目立った人たちでなく、多くの目立たずこつこつと汗水流して働いてきた人々により作られた」という話しを思い出しました。途方もないこれからの復活活動ですが、ほとんど忘れ去られようとしている昭和の戦後の復興の時のように、どん底からも明るく立ち直っていきたいものです。平成に生きる人たちの目に生き生きとした輝きが消えかけていたなか、夥しい犠牲者の方々に恥じないように、人を思い遣り、人のためなら粉骨精神で、滅私奉公という言葉まで生んだ誇り高い日本人の心も復興しなければならないと自分自身を戒めています。これは決して自虐的ではなく、自己の本当の喜びを探そうという意味です。孔子の教えだったと思いますが「どうすれば良いかをしることは大切だ」「しかし、それを好きなことはもっと大切だ」「しかし、それを楽しむものには及ばない」という話しを思い出しました。多くの方の「命」を賭して教えて頂いた「命よりこころ」の真髄のような気がします。

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