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アニサキス症

(概説)
様々な原因で起こる食中毒のうち、アニサキスと呼ばれる寄生虫によるものをアニサキス症と呼びます。基本的には、魚介類の生食(なまのままで食べること)により起こります。原因となる魚介類は、日本では、サバが最も多く、アジ、イカ、イワシ、カツオ、サケなどなじみのものが多く、新鮮な魚にむしろ多くアニサキスが生息しています。寿司が世界的に広まり、海外でも発生が多くみられるようになりました。
 
 
(症状、診断、治療)
アニサキスの虫体が胃粘膜に入り込む胃アニサキス症が最も多く、原因となる刺身などを食した後数時間以内で急激な腹痛が出現し、急性腹症と呼ばれる容態で救急受診となる場合が多いです。機序としては、虫体やその分泌物による物理化学的な反応と局所的なアレルギーが関与されているとも言われています。
緊急内視鏡で虫体を確認除去することで診断と治療となります。同様のことが腸で起これば、腹痛や嘔吐などの腸閉塞のような症状が出ますが、禁食点滴などの対症療法で治癒する場合がほとんどです。まれに腸に穴があき、開腹手術が必要になることもあります。症状が強く持続するときは専門医を受診しましょう。
また、全身性のアレルギーを起こすこともあり、蕁麻疹や呼吸困難、血圧低下、意識の低下など全身状態が悪い場合は早急な救急治療が必要です。
 
 
(予防など注意すべき対策)
前述のとおり、新鮮な魚介類にアニサキスが生息していることが多いので、料理するときにアニサキスを視認できれば取り除くことが重要です。(外食の場合は他力本願となりますが)また、生食の楽しみは減弱しますが、加熱調理によりアニサキスはほぼ死滅します。ただ、アニサキスの死骸でも全身性のアレルギーは起こることもありえます。アニサキス自体は、人間の体内で増殖することはなく、急性期が過ぎればたいていは自然に回復します。

作成:2024/07/25

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寄稿日・掲載日・記述日: 2024/7/25 NKH「健康ライフ講座」日本機械保線株式会社社内報 №142