ちょっと一言: 2008年1月

30年ぶりの東大医学部昭和53年卒同窓会

みなさま、明けましておめでとうございます。ご挨拶が少し遅くなりました。

昨日、1月20日、上野東天紅にて、30年ぶりに大学時代の同級会がありました。30年ぶりということは卒業後初めてということになります。そういったこともあり100人足らずの同級生のうち58名が集まりました。中学や高校でもそうですが、久々の同級会というのは怖い感じがするものです。昔の若いイメージのままの友人が年老いているのをみて我が年齢を感じてしまうからでしょうか。僕は仕事の関係上というだけでなく、性分からも同級生との交流はかなり多い方(高校も中学も)ですが、それでも30年ぶりに会う仲間が多く、数名はすぐには名前も浮かばない方もいました。会場のあちこちで「僕は○○です」「えーえっ?嘘でしょう」「君こそ一体誰なの」的な会話がなされていました。しかし、同窓会とは不思議なもので、2時間もすれば、タイムスリップ現象が行き渡り「おまえはこうだったよな」「見掛はかわったけれど、性分は変わらないなあ」などという会話があちこちで聞かれ、お互いの呼び方も「××先生」という呼称から「××君」と変わっていきました。
久々に会った仲間達とお互いの近況など語っているうちに最近の日本の医療の状況の悪化をなんとかしたいという話しになっていきました。これも僕の仕事がそうであるからではなく、会場のあちこちのグループで同じような会話がなされているのです。そして、単に医者の環境が悪いと嘆いたり文句を言うだけではなく「なんとかしなければ」という使命感を持った人が多いのです。
東大のメリットは、残念ながらその教育内容ではなく同窓の仲間だったと再確認された一日でした。「画一的な授業ではなく、それぞれの先生の哲学的な話しや経験 談をもっと聞けるような授業だと面白かったね。いわゆる教科書的なことはほっといてもやる連中ばかりだったからね」と賛同してくれる仲間が多かったことも印象的 でした。
いずれにしても同級生達はいろいろな形で活躍してそれなりの地位にいるわけですが、いくら要職にいようとも個人の力ではこのような医療崩壊の流れを食い止めるのは到底不可能です。
「お前が一番近いことをやっているのだから、仲間をまとめてまともな医者の声を反映するようなことをやれ」というようなことを何人からか進言されました。最近の医療や教育を始めとした日本の空虚な流れになかばあきらめの気持ちが台頭しかけていた僕にとって「もう一働きしろ]という天の声かもしれないと身を引き締めました。

これを機会にもっと頻繁に会おうと皆で盛り上がりました。僕のスーパー医局プロジェクトでも同級生や同窓生はお膝元になりますので、何か貢献できればと思っているところです。

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