代表主侍医のつぶやき

[2016.12.27] 【代表主侍医のつぶやき】2016/12

 今年も、最後の主侍医通信となりました。インフルエンザとノロなどの感染性胃腸炎が猛威を振るっていますが、みなさん大丈夫でしょうか?完全な予防法はないのですが、地道な予防対策の積み重ねも結構効果があります。また、過労になりがちな年末ですので、十分な休息が大切なことは今更ですが、少しでも意識されることが病気になる確率を下げることにつながります。
 
年末になると、今年一年を振り返ることが多いものです。世間では「漢字一文字や熟語」で表したり「流行語大賞」なども騒がれます。個人的に、振り返ってみると、結構な試練の年でした。「砕」「崩」「折」「忍耐」「臥薪嘗胆」「一難去ってまた一難」「百年河清を俟つ」など、あまり良い言葉が浮かびません。

 しかしながら事務所の仕事におきましては、難病の相談を受け、普通なら助からなかった可能性が極めて高かったのに、我々が介入し、奇跡的とも言える快復までこぎつけた方が、少なくとも2名いらっしゃいました。折しも、最近になりその御元気な姿やお声を聞くことができて、「役に立った!」という、医療判断医とそのスタッフ冥利に尽きると悦にいっています。ご本人の了承を得ていますので、来年は、そのような感動のドラマをノンフィクションにて書こうと奮起しています。もちろん奇跡的とは言えないまでも、お役に立てることができたことが多く、事務所の活動としては結構満足のいく一年でした。

 来年は、私の幸せ哲学の中核理論である「GMCメソッド(過去の栄光に浸ろう)」と「NFDメソッド(目先の夢を追いかけよう)」を自らも実践しつつ、さらに皆様のお役に立てるように熱意を煮えたぎらせてまいりたいと決意しております。
 
12月 吉日 寺下 謙三

[2016.10.26] 【代表主侍医のつぶやき】2016/10

暑い暑いと思っていたら、あっという間に肌寒くなりました。皆様、体調管理は大丈夫でしょうか?そして、今年もインフルエンザワクチンの予防接種の時期が近づいてまいりました。早めにご予約願います。
 
 最近は、メンバーの方のご家族やご紹介ゲストの方の相談が多くなっています。お役に立てる内容のご相談も多く、スタッフ共々「やりがいのある仕事だね」と手前味噌の満足をしております。ご相談の多くは、まずネットで調べたりして受診してみたが不安になりご相談というケースが多いようです。我々は「最初から最高の安心を!」を合言葉に、「スーパーファーストオピニオン」を提供するように努力しています。世俗的な言葉ですが「その方が結局は早くてかつ安くつく」と、考えています。もちろん、受診後のセカンドオピニオンについてのご相談も喜んでお受けいたしますし、我々がご紹介した受診に対してのセカンドオピニオンでもご希望次第で設定いたします。

 「とっても納得した」「最高に安心した」という笑顔の感謝を原動力に少数精鋭のスタッフで頑張っております。ご遠慮なく、友人やご縁者の方もご紹介いただければ、ご紹介の皆様方も感謝されますようにと全力にて対応させていただきます。

 いつもご案内している「教養のための医学塾」も、日増しにレベルが上がり、面白くなっています。主侍医のメンバーの方はご招待いたしますので、こちらもご遠慮なくお越しください。きっと何かの発見に繋がることと信じています。特に11月の第3火曜日の会は、普段聞けない病理学の話です。お問い合わせの連絡をお待ちしています。

10月 吉日 寺下 謙三

[2016.8.30] 【代表主侍医のつぶやき】2016/8

リオのオリンピックと熱帯夜で睡眠不足の方も多いかとは思いますが、体調はいかがでしょうか?個人的には、オリンピック選手のコメントに感動しつつ、今までのオリンピックの中では熱心にテレビ観戦をしている方だなあ、と思っています。予約録画があるせいかもしれませんが。

そんな中、柔道や卓球や体操始め、活躍する選手たちが「これだけ練習に励んだのだから」という日頃の努力の話を聞くたびに、応援に熱が入るものです。

いつもご案内していますが、数年前より事務所の活動として「教養のための医学塾」を開催しています。主に東大の医学部生に講師を依頼して、難しい内容をコンパクトかつ明解にお話ししていただきます。講師陣は同級生や後輩たちにバトンリレーしていきます。まさに類は友を呼ぶ的に、素晴らしい医学生たちが次から次へ登場します。「あの先輩から頼まれたのだから、頑張らなくては」と内容の充実度には目を見張るものがあります。こんな彼らが、近い将来臨床医や研究者になると想像すると嬉しくなり、また、安心します。講義の後、医学生たちと食事を共にしますが、その時に「医療正義」の話をすると、面倒臭がられるどころかどんどん興味を持ってくれます。また、塾生の方たちの変化もすごいものがあります。20回30回と参加回数が増えるにつけ、塾生の誰もが、みるみる医学的知識やセンスが向上していきます。教育の大切さを痛感します。

こんな真っ当な医学生がいるということに触れ合うだけでも価値があると思いますので、主侍医契約の皆様も是非ご参加ください。私も勿論、いつも出席して医学塾をサポートしています、というより勉強しています。何事も知れば知るほど面白くなるものです。

毎月第1第3火曜日夕刻6時半からです。お待ちしています。

8月 吉日 寺下 謙三

[2016.7.27] 【代表主侍医のつぶやき】2016/7

 英国のEU離脱が国民投票で決議されました。色々な観点からの意見や感想があることでしょう。いずれにしろ国を二分する戦いが起こっていることは事実です。またアメリカではトランプ氏が大統領となる可能性も全く否定はできない状況と見受けられます。「そんな馬鹿な」と大勢が思っているようなことが平気で起こり得るのです。ISや北朝鮮の危機は一向に治まりそうもありません。世界の景気が同時に悪化する懸念があります。国内に目を向けてみると三菱自動車、東芝問題をはじめとした大企業の中枢から発した不祥事が次から次へと明るみに出ています。大塚家具の問題に代表される内紛は後を絶ちません。公務員や医師や大学教授の不正、芸能界をはじめとする不法薬物問題もキリがありません。

 人類は、その類まれな知恵で常に進化を続け、特に直近(?)の2000年の進化には、目をみはるものがあることは誰もが認めるところでしょう。では、それでどれだけ人間の幸せ度が向上したのかというと、それほどでもないのでは、とこれまた多くの人が感じ始めているようにも思えます。

 医学の分野で言えば、寿命が圧倒的に伸びたことが絶大なる進化といえるでしょう。歴史的に多くの人が亡くなった感染症をどれだけ克服し、数十年前には治療を諦めていた白血病や黄斑色素変性症などもかなりの確率で治癒できるようになりつつあります。また手術に際する痛みの制御も驚くほどの進歩があります。開腹手術の翌日には歩けるなんて、私が大学受験直後に自然気胸で入院した時の記憶からは隔世の感があります。

 医療人の一員として、人々の幸せにいくばくかは貢献している、との自負を持ちたいのですが、冒頭に掲げたような大規模な不幸に囲まれた現状に複雑な思いの今日この頃です。

 暗い話をしてしまいましたが、主侍医としてできる限りを尽くす、という原点を大切にしつつ、「幸福論思想家」の活動を目指している身としても、皆さまの笑顔のために奉公したいと思っています。
 
2016年7月 吉日 寺下謙三

[2016.2. 3] 【代表主侍医のつぶやき】2016/2

今年初めての通信が2月となってしまいましたことをお詫び申し上げます。皆様方に、より有益な医療情報、医師情報、医学情報をお届けする「Terraレター」の準備とより分かりやすいホームページへの改革の作業により遅れました、という言い訳は「使用する機材の到着遅れのために本便が遅れての搭乗となります」という航空会社の言い訳に通じます。「他の要因ではなく同じ会社の中の要因でしょう」と反論されれば、更に苦しい言い訳になります。

年初めから、見苦しい言い訳の話題になりましたが、私が常々言っている3大嫌なことがあるからです。「言い訳」「愚痴」「人のせい」です。これだけは避けて通りたいと、心がけているつもりが、時にはこの三重奏を奏でる自分を発見してガックリポンとなるのです。この3つがなくて、いつも明るく振る舞うことができればどんなに楽しいことでしょうか。

「まっとうな医師を応援することにより、患者の安心納得に貢献する」は事務所の理念です。

これを全うするために、「日本では医療分野の相談助言をビジネスとして成立させる土壌がない」という「言い訳」、「30年以上も前からこのようなことを始めたのは早すぎた」という「愚痴」、「マスコミやインターネットによる情報氾濫でまともな医師が報われない」などという「人のせい」などにしないで、ここまでやってきた真っ向勝負を一気に加速したいとの思いを強めています。

「Terra信頼医師団」の充実強化、一般の方への医学知識の普及の場の「テラ小屋医学塾」、患者と医師の絆を強化する「患者医師マッチング業務」、迷える患者への支援「医療意思決定支援外来」を柱に、今年は更に精力的に活動していきます。主侍医倶楽部は、以上の「全部入り」みたいなものとして、皆様の安心と納得の最大化に貢献できるよう大切に育てていきたいと思っています。

皆様のより一層のご支援をお願いいたします。

2月吉日 寺下謙三

[2016.1.13] TERRA信頼医師団応援します。すべては患者のために。

私は30年あまりもの間、医療分野の意思決定を支援することを任務として活動してきましたが、そのために大切な要素は二つあると思っています。一つは自らが医療判断医として、クライアントの訴えを詳細かつ丁寧に聞き取り、不安の核心に迫る技術と知識と熱意と誠意を持つことです。そして、もう一つは実際に治療を担当してくれる専門医の方々と親密かつ適度の緊張感を持って共同診療にあたれるような関係を維持していくことです。この二つを磨くことが、クライアントである患者さんの安心と納得を得るために不可欠なものとなっていますし、自らの活動を振り返り苦労はしたけれど自負できるところでもあります。

このような活動の中、素晴らしい医師たちと出会ってきました。日本の医療はこのような人たちで支えられているのだなあとつくづく思います。医師の中で、実際に医療の現場で汗水流して直接患者さんに貢献している人たちの割合が問題だと考えています。研究や教育の仕事を中心にする人も必要でしょうし、管理職や行政の一員として医療の品質を総合的に高めていこうとする人も少数ながら必要でしょう。しかし、そういった意識の薄い権力とお金しか興味のない人も少なからずいることは結構問題です。また現場でも、金儲けの手段としか考えないような医師もいるでしょうし、勉強不足の医師もいます。また医師免許を持ちながら、医師を辞めていく人も少なからずいます。こういったことが「医師不足だ」「いや医師の偏在だ」とか「勤務医は過酷な労働だ」「開業医はまともに医療をやっていると成り立たない」などの声を反映しているのかもしれません。

何かを良くするのには二つの方法論の方向性があるでしょう。「悪いものを無くす」のと「いいものを増やす」という単純な話です。

マスコミ的には前者の方法論を取ることが多いですが、時には正反対の極論として「神の手」「行列のできる医者」「予約の取れない医者」のようなバラエティー番組を展開します。どちらも困ったものです。まっとうな医師たちは「バラエティなどのテレビに出る暇」はありません。テレビに出る暇があれば、行列に並ぶ患者さん、予約の取れない患者さんを一人でも丁寧に診てあげた方がいいに決まっています。

そんなことを考えていると、「信頼できる医師の信頼している医師は信頼できる医師」という、何やら早口言葉のような言葉が浮かんできました。今まで私の患者さんたちがお世話になった素晴らしい医師たちを「Terra信頼医師団」として、お礼の気持ちとこれからの任務として広めていこうと考えました。
人は、いい模範を見ると自然と真似したくなります。逆に悪貨は良貨を駆逐します。それなら駆逐できないほどの量と質の良貨があればいいと考えました。

よく医師を評価するときに「医師としての能力」と「人間性」の両方が大切だと言われます。「能力」の関しては理解がしやすいでしょう。「技術が高くや知識が豊富であることは良いことだ」に異論はないでしょう。その他「肩書き」「学歴」もある程度は「能力」を反映しているかもしれません。問題は「人間性」の評価の方です。一言で言うとたやすいのですが、その評価は難しいです。難しすぎます。私の仕事で、専門医を紹介するときに、患者さんは「能力」の高さを求めるのは当然ですが、人間性については「優しい人」「一生懸命な人」などと要望されるのですが、個別の場合は、結局は相性みたいなものを大切にしています。一般論で「人間性」というのを説明するのは難しいのですが、私は「熱意」と「誠意」に分けて考えています。「熱意」は文字通り「熱く燃えたやる気」のようなものです。しかし、その動機にはいろいろあります。出世やお金が動機になる人もいれば、使命感で燃える人もいます。名誉やプライドで熱意を燃やす人もいるでしょう。いずれにしろ「やる気満々」なことはいいことなので、あまりその動機を追求しないようにしています。問題は「誠意」です。こちらの定義としては、患者さんとの間の個別なものと考えています。簡単に定義すると「面倒であったり、自分に若干不利益なことであって、相手のために真心で尽くす」ことです。こうなると「熱意」の定義とは異なってきますし、患者さんとの関係性においても、多少は揺れ動きます。人によっては大きく揺れ動くこともあります。「能力」「熱意」はその医師にある程度固定したものですが「誠意」を引っ張り出すには、半分は患者さん側にも責任があることになります。医師といえども一人の人間ですから、患者と医師も人間関係のひとつ、お互い誠意を持って接することが大切となります。私たちは、そういった気持ちで、日々「医療決断支援」という仕事をしています。私の信頼医師団の医師たちは、「誠意」を豊富に持ち合わせています。それでも患者さんの対応次第では、引っ込んでしまうこともあります。患者さん側の誠意をきちんと専門医に伝え、専門医の誠意を引き出し、それをきちんと患者さん側に伝えるのです。誠意をまったく持ち合わせていない人は、ほとんどいません(と思っています。例外はいるでしょうが)

「誠意ある医師を応援することにより、誠意ある患者さんを支援する」
私の事務所の合言葉です。

[2015.12.16] 【代表主侍医のつぶやき】2015/12

今年も1年が過ぎ去ろうとしています。年末になると、「早かったねえ」「あっという間の1年だった」「何もできないうちに1年経った」「バタバタの1年でした」などという言葉が飛び交います。私自身も、同様の言葉を発する場面が多いことも自覚しています。それに今年は事務所開設30年を経過した年でもあり「光陰矢の如し」を実感せざるをえません。しかし、事務所の活動を振り返ると一概に「早かった」と思うより「いろいろあったなあ」という感慨の方が多いような気がしています。そして何事に関してもそうなのですが、いつものように「こんなことでよかったのか?」という自問自答に頭を悩まされ、それに答えては「では、これからどうするのか?」という次の難題が覆いかぶさってきます。
 
自分の活動の原動力は何なのかなあ、とよく考えます。一般的には、「権力」や「お金」や「いい格好」や「快楽」を求めて、人は行動します。「権力」「お金」はあまりその解釈に多様性はありません。しかし、「いい格好」や「快楽」には、人によりずいぶんと多様な解釈があります。この辺に「幸福感」という漠然とした、でもとても大切なものの本体が潜んでいるのではと思っています。「権力」や「お金」では「幸せ」を買えないことは、今や誰もが知っていることですし、残念ながら、権力やお金で幸せを買えた人を見たこともありません。でも、本屋さんの店頭は「お金の稼ぎ方マニュアル」「上司に気に入られるマニュアル」「客の心をとらえるマニュアル」といった類の本で溢れています。本屋探訪の大好きな私でも、気分が悪くなりめまいがします。ふと気がつくと「素敵なお金(権力)の使い方」を諭した本は皆無です。日本人は、経済大国を念仏のように唱え、モウレツ社員を尊び、お金を稼ぐのは上手くなったが、その使い方が貧相なままなのではないでしょうか?その辺が、国としてとても快適で立派な日本なのに、なぜか幸福感漂う国とは言えない所以ではないでしょうか?(この原稿を書き終えた後ですが、メンバーのTさんから「ノーベル賞の大村さんのように稼いだお金をバーンと寄付するなんて格好いいねえ」というコメントを頂きました。)
 
冒頭の話に戻りますが、時間の過ぎる感覚はその辺にあるのだと思います。予定を詰めまくって効率の良い時間を過ごせば過ごすほど、時間が過ぎるのが早く感じられます。逆に何もしないと時間が長く感じます。独房に閉じ込められたり(そのような経験はありませんが)、入院中の夜の時間(こちらは経験済みです)などがそうでしょう。幸せ感は、その中間に位置する「ゆったりと流れる時間に身を浸せる時」に生じるのではないでしょうか。
 
来年こそは、そのような時間も持ちたいと密かに願っているのですが、みなさまも是非、幸せな新しい年をお迎えください。
 
2015年12月 吉日 寺下謙三

[2015.9. 7] 天職を支える心持ち

物事を、いろいろ考え尽くしていくことは面白い。人間のみに与えられた特権かもれない。

だからかもしれないが、最近「稼ぎ方マニュアル」関連の本に隠れながらも「なんとか哲学」やら「幸せの考え方」的な本も平置きの本の中に散見されるようになってきた。個人的には、楽しみな傾向だと思う。「なぜこうなんだろう」と思ったら、科学者は実験を繰り返し、真実を追求していく。本当はどうなっているのか知りたいから。「知りたい」という要求も、人間の本能と言えよう。科学万能主義では、実験も大切であろうが、「思いを馳せる」というやり方もある。想像する、空想する、推定する、仮説を立てる、などいろいろあろう。医師の世界では「空想で診断治療されたらたまったものではない」とお叱りを受けるだろう。当然である。しかし、医学的な現象を解明するにあたって仮説が必要なように、医療の仕組みを考える上では空想や想像も必要な要素だと思っている。人にとって幸せを担保する医療とはなにか、と考えなくてはならないからだ。

子供に「大人になったら何になりたいですか?」とよく聞く。「野球選手がいい」「お医者さん」今時は「俳優さん」「ゲームの達人」などと答える子供たちもいるだろう。「どうして?」と聞くと、様々な答えが返ってきます。
自分の職業や周りの人のことを想像してみた。その結果、仕事への思いは「人々に安心を与える」系のものと「人々に喜びを与える」系のものと、「自分自身の安心や喜びのために」系の3軸の要素があると考えてみた。別の軸もあるかどうかご意見をいただきたいところだが。
僕の医師という仕事の主軸は「人々に安心を与える」系であることは間違いないであろう。なるほど、僕は生まれ変わったら、また医師になろうとは思わずに、「芸術家」や「建築家」や「映画監督」、「料理人」もいいなあ、と友人に話す。これは、「安心を与える」系から「喜びを与える」系への転向を考えているんだなと自己分析している。
勿論、この3軸のどれが良くてどれが悪いという話ではない。芸術家の中では、もともと「自分自身の安心や喜びのために」系から志したが、結果として多くの人々に「喜びを与える」ことになるケースが多いであろう。問題は「自分自身の安心や喜びのために」系の中に、金や権力の亡者となったり、強盗やコソ泥や殺人者まで混在発生することである。反社会性人格障害者や一部の自己愛人格障害者によるものであろうが、軽症の場合は、身近にいる「嫌な奴」というところであろう。物事には程度というものがあり、ある意味では「量」は「質」をも変えてしまうことは道理でもある。

みなさんも、自分の仕事や人との付き合いなどで、自分の軸を考えてみてはどうだろうか?人生とはなんであろうか?自分はどこに向かっているのだろうか?答えは出ないだろうが、いろいろ考えてみるのも楽しいものである。知りたいという欲望は、人間特異のものかもしれない。

[2015.6. 8] 【代表主侍医のつぶやき】2015/6

 梅雨模様の天候がちらほらですが、エアコンの使い始めのホコリによるアレルギーなどもありますので、清掃など対処いただければと思います。
 前回は、不肖私の膝のお話しをしましたが、ようやく階段の昇降ができるようになりました。駅などでエスカレーターやエレベーターを探すクセがついてしまったようですが、東京は地方に比べて階段は日常的に存在することを再認識しました。日頃から、タクシーはあまり使わず、電車を利用するので、遠くの病院への受診同伴などの際に、スタッフが同行する場合嫌がられるのですが、今回もなんとか電車かもしくは自分の運転の車で乗り切りました。
 それにしても、最近、幸せとは何か?ということをいろいろな場面で考え込んでしまいます。あまりブツクサ「幸せ論」を言うので、妻やスタッフや親友たちは「面倒臭い奴」と思っているだろうなあ、と薄々、勘付いています。若い頃にはあまり気づかなかったことにこだわったりしてしまいます。当時は、幅広く思いを馳せて自分では気づいていたと思っていたのですが。先輩や長老がたの真剣な助言には(たとえ苦言であったとしても)きちんと聴くことの大切さ有難さを改めて噛み締めています。
 いつもお知らせしている、医学塾も東大の現役学生が医学の基礎の最先端をわかりやすくしかも面白く講義してくれています。6月の第1回目は最終学年の西方くんが、この忙しい時期に、循環器の2回目の講義を行いました。前回の復習と思いきや、話は「検査の感度と特異度」という突っ込んだところまで話してくれました。「医学は100%を目指すが、残念ながらそうはならない」という締めくくりには、学生とは思えない洞察の深さに驚きました。質問も盛り上がり30分も延長しました。
 我々、医師は検査にしても、治療にしてもその精度の「確率」をあげようと日夜努力していますが、患者さんは、当然のことですが、常に「確実」を求めます。そのギャップが埋まらず、患者さん側も医師側も苦悩します。だからこそ我々のような、患者側の見方に立ちながら、医療のプロとして医師側もサポートする主侍医が不可欠だと思っています。
 我田引水となったところで、本日の締め括りとさせていただきます。
 
2015年6月吉日 寺下謙三

[2015.5.14] 【代表主侍医のつぶやき】2015/5

今年はいつまで寒いのだろうと思っているうちに、冷房の心配をする気候に突入してまいりましたが、みなさん体調維持は大丈夫でしょうか?
 肺炎ワクチンの接種のお勧めをしています。多くの方は近隣のクリニックで実施されているようですが、当方にてお受けになられる方も連絡をいただき順次行っています。65歳を過ぎた方で、未接種の方はぜひご相談ください。
 長らくご契約の皆様も、私も歳を重ね、あちこちの故障が目立つようになりましたが、最近では医者仲間も同様に歳を重ねられ、医療相談を受けることが多くなりました。最近、関西の大学医学部の教授を務めているTさんからも、「消化器癌になってしまったが、経験豊富で人間的に信頼できる専門医を紹介してほしい」とのご相談を受けました。Tさんは胃がんは専門外です。医師は自分の専門以外の専門医とは意外と人脈は少ないものなのです。また、医師にとってあまり身近な医師には重い病気のことは知られたくないということも多いようです。
 幸い、私が尊敬する胃がんの権威の外科のS先生をご紹介することができました(Tさんもいろいろ調べられてSドクターもしくは癌研有明のグループへの紹介を希望されていました)。ちょうど私も仲間の先生と相談して、Sドクターか、癌研のSドクターにお願いするのがいいかと考えておりました。
 同様のように、医師仲間から医療方針と治療医探しの相談を受けることが少なくありません。
そう思っていたら、今度は恥ずかしながら、2週間前にテニスのレッスン中に右膝を痛めて、階段を普通に登れない状態が続いて、これは半月板か靭帯の問題と観念して、同級生が部長を務める東京逓信整形外科の膝の専門家のKドクターに診ていただきました。手術も覚悟はしていましたが、とりあえず筋力強化のトレーニングにて様子をみることになりました。大好きなゴルフもあきらめようかと腹をくくっていましたが、ひとまず先送りになりました。事務所の階段昇降ではみっともない姿をみなさんにお見せしていますが、ご勘弁願います。
 医者も人の子で、ある程度以上の重病になった時は不安に陥り、そういった時に徹底的に自分の味方となり、治療方針の相談やその分野の信頼できる医師に橋渡ししてくれる存在がなくてはならないと実感し、また、医療判断医としての現在の仕事を更に充実させて広めていく使命感を反芻しています。
 幸い、私には、いろいろな専門分野の仲間がいて、とても協力的です。また、若い世代の専門医たちとも人脈を広げる活動を行っています。
 皆さん方が医療判断で不安に陥った時は全力をあげて、徹底した相談と具体的な助言を持って応えられるよう、日々精進を続けたいと思っています。ご安心いただければと思います。
 
5月 吉日  寺下 謙三

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