主侍医倶楽部開設の理念

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1990年、民間版の侍医サービス「主侍医倶楽部」をスタートさせました。ハイテクを駆使する医療の仕組みを開拓していく中、安心と幸福の医学の実現には、ローテクノロジーである人間関係(患者医師関係)の整備こそが必要だと考えるようになりました。

日本で一番安心な医療を受けているのは誰かと考えてみると、皇族の方々ではないかと思いつきました。5人の侍医が健康なときからそばにいて、万一の重病時には、どのような医療を受けるのが最善か判断して、それなりの専門医のチームを結成し対処します。これほどの安心はあるでしょうか?

高度細分化複雑化する医療技術に囲まれて、「インフォームドチョイス」はなかなか病気になった医学には素人の患者にはできませんし、セカンドオピニオンもともすれば迷いを助長させることになりかねません。

古くて新しいこの侍医のシステムを提唱しているうちに、賛同してくれるメンバーが一人二人と増えていったのが、主侍医倶楽部の始まりです。有り難いことに、いわば私、寺下のファン倶楽部のような集まりから始まりました。当然、慕ってくれる方々にはできるだけのことをしたいという私の気持ちと行動が主侍医倶楽部の原動力でした。単なるビジネスとはかけ離れた、少人数のまさにテラ小屋活動でした。

主侍医倶楽部の運営を始めたときは私も37歳の若さでしたが、今や還暦と自らも主侍医が欲しいと願うようになりました。今までは、契約としては事務所オープン時の予約制の相談が中心となっていましたが、個人的な携帯電話なども活用して契約時間外の対応にも大きな不備もなく今日まで過ごして参りした。

しかし、ひとつの仕組みとして成立させるためには、社会的認知度を上げて継続性を保つための体制の強化が必要になりました。2004年より、24時間直接医師と電話コンタクトが取れる「救急主侍医ホットラインシステム」が稼動し、スタッフ主侍医の養成と連携専門医の充実など、より安定した主侍医サービスの運営を目指して活動中です。

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