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どうなるのか?新型コロナウイルス  2020/1 主侍医通信より

暖冬と喜んでいたら、結構冷え込んできました。
インフルエンザも心配、暖かいから早めの花粉症も心配なところですが、何よりも「新型コロナウイルス感染症(肺炎)」が否が応でも気にかかります。
新型インフルエンザやSARS、怖いところではエボラ出血熱など海外からの感染症の脅威は後を断ちません。
グローバル社会の副産物と諦めるか、グローバリズムの行き過ぎを少しは反省するのか、人間の叡智で乗り切ることを信じるとするのか、悩ましいところです。
思想家としての意見はいろいろあるのですが、まずは皆様方の「主侍医」としては防護策などの対策を少しでもアドバイスすることが先決です。
基本は、なんと言っても「君子危うきに近寄らず」に尽きると思います。
観光地など人混みを極力避けること、外出後は、外科医やお寿司屋さんの板前さんになったつもりで手洗いを厳重に行うことです。
万一、危ぶまれるような発熱があった場合は、電話にて我々にご相談の上、必要に応じて保健所と連絡を取り、指定の病院を受診しなければなりません。
すべての総合病院や診療所が、新型コロナウイルス感染の診断をできるわけではありません。
ただし、今のところ、大抵はインフルエンザか、普通感冒の可能性が高いのですが。
この辺の判断が難しくなります。
少なくとも、過去2週間以内に中国を訪れた人と接触があった場合は、発熱イコールコロナの可能性というふうに考えて行動するべきでしょう。
 
パンデミックと呼ばれる感染症の爆発的蔓延を阻止するには、現在のところ、残念ながら封じ込め作戦以外にありません。
この基本に準じ、国としての対策と個人としての対策を可能な限り実行し、ウイルスの鎮静化や消滅を待ち、またワクチンの完成を急ぐことが重要です。
 
医学の歴史は、主に感染症との戦いとその他のことと言ってもよいくらいに、感染症は医学の大敵です。感染症や公衆衛生の専門家の友人が、人類を最後に脅かすのは「蚊」が伝播する感染症だと言っていたのが印象的です。
みなさん、なんとか数ヶ月この新型コロナウイルスに接触することがないよう、人混みを避け、帰宅時の手洗いを励行しましょう。(2020/1/29)
 

作成:2020/01/31

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