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200226コロナが教える人の道1 リーダーの必要性

今年の年賀状のご挨拶で、「2010年代の日本は数多くの歴史的な自然災害に見舞われた年であったが、2020年はその数字の見た目のようにニコニコした年になりますように!」と書いたことが、見事に裏目に出た状況となっている。しかも日本だけでなく、世界中のことだ。ただし、自然災害なのか、人的災害なのか、今後検証する必要があるであろう。僕は僕なりにはっきりした見解を持っているが、このブログのシリーズでも言及はしていきたく思っている。
でも、まずは医療従事者として(医学作家として!)、なんとか皆さんに、マスコミで出回る情報の整理に役立つような話をしていきたい。僕の事務所の医療活動の根源にあるテーマは「いかに多くの人に安定した安心を提供できるか?」である。そのための手段として「正しい知識は最強のワクチン」「良質な医療相談の提供」を2大柱にしている。前者の一つとして「教養と健康のための医学塾」を毎月開催し、114回目を迎えようとしている。後者のためには、民間版の侍医システムと医療決断の相談専門のクリニックを運営している。個人としては「医学作家」と称して、医学や医療の知識や医者の世界のことなどをわかりやすく伝える執筆活動をしている。その一部は、このホームページでも公開している。ネットの医学情報の見分け方の大切なポイントは、誰が書いたのかきちんとわかるようにしていることである。さらに、一歩踏み込んで、「幸福論思想家」と勝手に自称して、「幸福」という考え方に、何事にもとらわれず、誰にも忖度せず自由な思想を発信するということを今後の課題にしている。

本シリーズでは、医療関係者の医師としてだけではなく、医学作家として、時には幸福論思想家としての踏み込んだ私見も述べていきたい。

今現在、日本人の多くは不安でいっぱいである。そして「政府は何をしているのか?」と不満でいっぱいでもある。不安、不満は恐怖へと進み、さらには怒りにも発展する。不安の根源は「情報の真偽がはっきりしないことである」役人たちの言っていることが、なんだか奥歯に物が挟まっている感じがする。一般に、知識がないとやたら過剰に怖くなるか、知らぬが仏となり、無分別な行動をとってしまうから、始末が悪い。
不安の根源は、「リーダー不在」を感じ取ってしまうからだ。大ピンチの時に、誰を信頼してついて行ったら良いのかわからないのが最も不安である。アメリカのCDCと言われる国家の感染症制御組織があれば、そのトップが絶大な権力と責任を持って対処していく。日本では、そういった感染症対策の絶対的リーダーがいない。専門者会議の意見を聞きかじった大臣が棒読みする声明では、不安になるのは当然である。いろいろなところに忖度せず、国民の安全を最優先するリーダーが必要で、その人と経済のリーダー、全体のリーダー(総理)と喧々諤々にやりあい決断していく姿を見れば、国民の多くは黙ってついていく。

 

残された時間は迫っている。いろいろな人から嫌われる勇気を持って英断してほしい。

最近の「主侍医からのメッセージ」もお目通しいただきたい。

そういえば、東北大震災の時も同じようなことを書いた。こちらも参照いただきたい。
https://drkenzo.com/blog/2011/03/post-26.html

新型コロナウイルス情報を毎日更新してお届けしています
https://drkenzo.com/archives/2020/0221_122110.html

作成:2020/02/26

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