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200317コロナが教える人の道15 頑張れ!医療関係者

毎日、暗いニュースの連続で、「コロナ疲労」が全国に広まっているようだ。もともと悪意のある連中は、マスク転売や「自分が感染したから人にうつしてやる」と発想する人など、報道を見るだけでも虫唾が走る。しかし、落ち着いて世界の状況を見ると、日本の医療体制の素晴らしさ(レベル、安定度、医療者の情熱、国民誰でも、安価などなど、、、)に改めて感心し、同じ医療業界人として誇りにも思っている。だからこそ、そんな日本の医療体制を大切に温存しながら、この危機を乗り越えたいものだ。
医療や介護の現場でいる人たちの使命感で今のところなんとか支えられているが、それにも限度があるだろう。新型コロナ流行とは別に、以前と同じく毎日癌の宣告は行われ、患者たちは悲しみと不安に陥っている。同じく、心筋梗塞や脳梗塞、脳出血などの重病でも同じことが起こっている。そういう現実を、皆さん理解してほしい。
そんな中、光明が見られるニュースも悲観的なニュースにひっそり隠れながらもある。効くかもしれない既存の薬剤の治験も粛々と行われているようだ。近いうちにその効果の程度も発表されるだろう。米国では早くもワクチンの治験が始まったというニュースも流れた。日本でも、このウイルスの抗体が分離され、まずは簡易な検査キットもまもなく登場するようだ。抗体は治療にも結びつく期待もある。

僕の個人的な感想だが、COVID19と呼ばれるこの感染症の臨床像があまりにも極端に分かれることだ。もちろん高齢者や基礎疾患のある人と若い元気な人でその重症度が異なることは他の感染症やその他の疾患でもよくあることだが、COVID19の場合、あまりにも二極化しているように僕には思える。微妙にタイプの異なる複数のウイルスが存在してはいないだろうか。ただ、宿主が他の動物由来のウイルスがそのような変異を遂げてヒトヒト感染を同時発生的に起こす可能性は極めて低いだろうから、やはり宿主側の問題で、臨床経過の二極化が起こっているのだろうと解釈した方が順当なのであろうか。

またある文献で、このSARS-COV2は、我々の体内の血圧調整に関係するACE2をリセプターとしていることも判明したようだ。この辺からも検査法や治療法のヒントになっていくのではと期待している。

作成:2020/03/17

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