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200323コロナが教える人の道16 勉強、我慢、辛抱、自宅退避

世界中のCOVID-19の広まりは、日々深刻さを増している。そんな中で、患者数データをイタリアやスペインなどと安易に比較だけしていると「日本は大したことない。大騒ぎして自粛するのは馬鹿みたい」と思ったら、それは本当の馬鹿だ。こんなことを書いたが、「半年先になってみると3月中旬がピークであったなあ。」「なんでも自粛、自宅退避などと言っている人のせいで経済的に打撃を受けた」と責められる恐れもあるかもしれない。でも未知なるウイルスのパンデミックに際して、強力に防衛することは、結果的に過剰であったとしても「馬鹿な行動」ではない。もちろん、「過ぎたるは及ばざるが如し」も真理である。「マスクやトイレットペーパーの買い占めなどの行動」と「過剰気味の自宅退避」「熱心すぎる手洗い」「人にうつす軽傷感染者になることへの過剰な恐れ」などの行動とは似て非なるものである。その差異は、常識を解する人間にとっては理解は容易であるが、常識を解さないくせに変に理屈っぽい人間にとっては理解できない。有名な小説にあった登場人物の台詞と記憶しているが「説明しないと分からない人間に説明しても分からない」という言葉を想起する。

テレビなどの報道を見ていると、聞き慣れない言葉が次々に登場する。我々医師でも、初めて聞くような言葉もあるから、一般の方々にとっては理解するのに時間がかかったり、誤解したまま情報が積み重なっていくこともあるだろう。パンデミック、クラスター、オーバーシュート、PCR、集団免疫、、、、などなどいっぱいあるが、それぞれが現状理解のために不可欠なキーワードである。そして国民が現状理解してこそ、この危機を乗り越えられるのである。
目下のところクラスター感染を最小限にしていく地道な努力が大切なのに、この連休は「中だるみ」したようで、アングラライブが開催され、その映像がテレビで流れあきれ返った。ほとんどの観客はマスクもせずに大声上げて狭い空間で叫んでいるから、避けるべき3条件をそのままピッタリ当てはめているから、呆れて物も言えない。ほとんどが若者であるから「俺たちは感染しても軽症」と思っているかもしれないが、もしそうならウイルスよりもその思考が怖いと僕には思える。ではどうしたらいいのか?そのためには、国民の中でも自他共に認める「賢人」が、しっかりと勉強して周囲の人と我々が置かれちるリスクについて語り、それをウイルスの拡散速度よりも早い速度で広めていくことだ。確かに、いろいろな情報が錯綜するテレビやネットの中で、なるべく正確な情報を勉強していくのは困難であろうが、テレビでもネットでもよく見ていると「信頼できそう」な情報や見解が漠然と見えてくる。その情報に安全係数を若干(2、3割増しと言ったところであろうか)かけて理解するといい。

本日友人から教えてもらった下記のサイトがよくまとめていると感じたので、参考までに掲載しておく。内容は大部であるから、各自、取捨選択して欲しい。

https://note.com/kyoshimine/n/n6bf078a369f9?fbclid=IwAR29sbkr29qm8-ndHzm3dDrIK5pSoUCY-7i6U4ySkmVvY13IvNVRiaCYdn0

作成:2020/03/23

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