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200416コロナが教える人の道28 COVID19常時暫定型標準治療(案)その2

国民が安心、満足できる医療を実現するためには、「標準治療」という考え方を、医療者側にも患者側にも浸透させ、どこでも誰でも安定して質の高い「標準治療」を受けられる仕組みが大切であり、そのための方法論の研究と実践が僕の40年来のライフワークとなっている。
この考えは、基本的には平時の考え方であるが、今回のように、戦時中並みの危機の時は、事情が違ってくるが、基本的考えは変わらない。この数ヶ月のニュースや専門家の論文、症例報告などを追っていると、その「標準治療」は毎日のように変化すると言える。本来「標準治療」とは、その名の通り、安定した治療方法であるが、長い歴史的な目で見れば、10年間続いた「標準治療」も瞬間的なものとも考えられる。そういった考えで、今の事態を考察してみると、「COVID19の標準治療は1週間毎くらいに更新される」となると考える。

元来「標準治療」とは、「その時点、その地域(国)で、医学的に確立された最善の治療として学会など幅広い専門家の間で認められた治療法」と理解して欲しい。それに対し、「先端医療」とは「治験などまだ実験的要素を含んでいるが、標準治療を超える効果の可能性もあるが、未知の副作用の可能性もあり、公的保険が適用されない」となる。その他、特殊な考え方として「代替医療」「統合医療」などがある。

以上を踏まえて、2020/4/16時点で、僕が調査し得た情報から作成した、「COVID19/20200416DrTerra推定標準治療」という長ったらしい名前になるものを提案する。まだ、本来の標準治療やEBM(根拠に基づいた医療)は存在しないが、緊急事態という現状、緊急避難的次善、次次善策となる。

COVID19/20200416DrTerra推定標準治療
何よりも大切なことは、初期トリアージだ。

疑わしい症状や感染者接触が認められたら、全例、PCRと抗体(IgG,IgM)検査を行う。

その上で、陽性者は無症状、軽症、中等症、重症(重篤含む)の4群に迅速に分類(トリアージ)

無症状者 自宅隔離

軽症者  ホテル等の宿泊治療

中等症  人工呼吸器など高度医療可能な拠点病院

重症   エクモまで可能な高度専門病院、コロナ専門病院(今後設立されることを強く望む)

そして、大切なことは、各段階の施設の縦の連携を緊密迅速にしておくことだ。重症化したら、上位(より専門的な)の施設へ、危機を脱したら下位の施設へ。

 

肺炎などに対する一般的治療が、重症度に合わせて行うことは基本になることは言うまでもない。

無症状、軽症の方に適していると思われる治療
 フサン、フオイパン:ウイルスが人間の細胞に侵入するのをブロックする効果を期待。ウイルスがACE2レセプターと結合後の次の段階を阻害するらしい。日本で膵炎の治療薬として、普段使われ副作用なども周知されている
 アビガン :ウイルスが細胞内に侵入後、RNAプロメラーゼを阻害することにより、自己増殖する過程の初期を抑える効果を期待。軽症、中等症からの重症化を阻止する効果が報告されている。副作用については日本では治験などで承認済み。この薬剤は、新型インフルエンザ到来に備えて、日本国家が備蓄するという超特殊な扱いを受けていたが、今がその時で、開放してどんどん使うべきである。70万人分の備蓄に加えて、開発会社の富士フィルムは増産を開始している。
 カレトラ、レムデシベル:アビガンと同様の効果を期待。

中等症に適していると思われる治療
 回復患者血清抗体:理論的には最も効果がシンプルに期待される。比較的早期に実用化されやすい。武田製薬が着手中。
 この段階でも、酸素吸入くらいの重症度であれば、アビガンが間に合えばいいと思われる。

重症に適していると思われる治療
 回復患者血清抗体:理論的には、あらゆる病期に有効と思われる。供給量的問題と副作用を考え中等症以上が現実的。
 オルベスコ吸入:サイトカインストーム(過剰免疫反応)への進展阻止効果を期待。中等症の段階でも検討可能か?
 アクテムラ(トリシズマブ):リウマチの薬で、免疫の過剰反応を抑制する。この感染症の重篤期に起こるサイトカインストーム(過剰免疫反応)を抑制する効果を期待。
 全身的ステロイド大量投与:アクテムラと同様の考えで。一般的にはウイルス性肺炎では推奨されていない。

クロロキン製剤:効果の報告があるが、副作用も考えると、上記の治療薬の範囲に収めたほうがいいと個人的には考える。だが、今後の報告次第。

ワクチン:来年中には実用化できる可能性は高いが、それなりの問題もあり、万能ではないかも。でもマクロ的には、ウイルス撲滅の最高手段となる。

BCG:世界の感染者数と死者数を見ると、関連性はあるように思うが、現時点で予防的に打つことは得策ではないと考えている。

 

本日時点では以上であるが、今後随時更新したい。医学の世界では、今日の真実、明日の嘘、となることも多いので慎重を期する部分もあるが、あえて拙速という時期でもあると思う。
現状最も大切なことは、早期診断し、発症後1週間以内に軽症中等症の間くらい(その判定は微妙だが)アビガン投与を開始し、重症へ移行する割合を減少させることが喫緊の対応策。一人の重症者を減らすことは、1床のICUベッドと1台のエクモと5人の専門医療者を増やす効果と同じである。中国のデータでは60%から90%以上の症例で重症化を防いだ、とあり、日本の観察医療でも効果の報告が次々と出てきている。完全な統計報告までには時間がかかりすぎるので、他に画期的な治療薬が登場するまでは、とりあえずはアビガン開始し、少しでも重症者を減らす(可能性に賭ける)ことが急務であると考える。
政府、厚生省とつながっている方、是非、強力にプッシュして欲しい。

 

みなさん!更に、有効な治療法がどんどん開発されつつあります!希望を持って、今はひたすら自己隔離を実行、拡散して日本の底力を世界に見せましょう!

作成:2020/04/16

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