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230123 豊かさ・幸せを哲学する9  連続強盗殺人事件

今年初めての投稿になる。もう少し、コロナが落ち着いたら、、、、。ウクライナの虐殺にピリオドが見込めるようになったら、、、。

言い訳になるが、少しでも世の中の不安感に一息ついた時に書きたいなあ、と思っていた。が、不安要素は深くなる一方だし、最近では「連続強盗殺人事件」が多発し、安全神話の国日本も危うくなってきてしまったと嘆いている。このままでは「幸福論のペンを折る」ことになりかねないと、重い腰、いや、思い手を動かすことにした。
それにしても、最近多発している「連続強盗殺人事件」には、僕が懸念していた要素が詰まっていると恐れている。数少ない経験だが、諸外国に旅をするたびに、日本の「安全」「親切」「公共性」「丁寧」「弱者を守る気持ち」そして「リーズナブルで美味しいお店に溢れている」という有り難さの再認識を痛感していた。
今回の「強盗殺人事件」も、海外からの侵入者による仕業かと思っていたが、どうやら日本人の集団らしい。

SNSは便利で楽しいこともあるだろうが、人類に危機をもたらす可能性が高い。過度な資本主義は、拝金主義を産み育て、完全な二極化による無気力な世界を産み出す。グローバリズムの行き過ぎは、SNSと同じく、結局は毒性が強い。歴史の盲目的賛辞は、「強者が正しい」ということを肯定してしまう。僕が言いたいことは「Might is Right」は明らかに間違いで、敢えていうなら「Right needs Might」ということだ。

などなど、以前から懸念していることであり、ことあるごとに発言している。
「力あるものが正しい」という論理は完全に間違っている、ということはロシア(プーチン)などの暴挙を嘆いている人たちは皆理解しているだろう。今回の「強盗殺人」は、腕力あるものが凶器を用いて弱い老人や無防備なものから、力づくで金品を奪う行為だ。あってはならない、絶対に看過してはならない非道な行為である。日本人の大和魂は「正しいと信じたら自分より強いものにも立ち向かい、弱いものを助ける」といったことだと、世界に誇る精神性であったと信じているから、怖い事件でもあり、嘆かわしい事件でもある。
 

この事件の犯人グループの仕組みについて報道されているが、中心リーダーに「頭は少し回るが、残虐でお金を得るためなら自分が捕まらない限りは何でもする。」という人物がいる。いわゆる「反社会性人格障害」と分類される精神性を持つ人々で、世界の人口の2〜4%いると言われる。日本ではその下限の2%であるとのことだが、日本の道徳思想などが影響しているとも言われている。これはいわゆる頭脳とは無関係に発生する頻度である。頭脳が高いほど社会に与える影響は大きくなる。道徳的知恵となりふり構わない悪知恵が真っ向から対決すると、前者は不利になる。皆さんも、考えてみて欲しい。「あの時、良心を捨てれば得をしてたのに、、、」思ったことはないだろうか。犯罪までとはいかないが、「いわゆる良心」を(一時的にと思って)捨てて、出世したりお金を儲けたりしている人は少なくないのではと、僕は思っている。僻み根性だと非難される覚悟はしながらだが、
今回の中心リーダーは、 SNSの仕組みを巧みに駆使して、自分の下部組織を編成している。自分に操作が及ばない仕組みを考えているらしい。悲しいことに、無知な若者がその誘いに乗っていく。「振り込め詐欺」などを考えると、その数は相当な数になる。つまり無知で無垢な若者がその犯罪の中に誘い込まれ、無垢とは言えなくなってしまう。
なぜ無垢な若者がそんな誘いに入り込んでいくのか?理由は、いろいろあろうが、単純に考えると、お金に困っている若者が数多くいるということだ。世の中の経済的二極化がその大きな原因であることは容易に想像がつく。そして、悪いことに「お金さえあれば、なんでも手に入る」という風潮が、若者の背中を押す。

となると、今回のような事件が多発するのも政治の責任となることになる。僕は、少なからずそのように考えている。そうでないと解決しない。アリストテレスが言うように「政治」こそ、最も大切で崇高な職務である。残念ながら、それに値するような政治家に出会ったことがない。頼みます、政治家を志す超優秀な若者様。

作成:2023/01/23

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