2001年5月

偏頭痛

カルテ1

神経内科・脳神経外科

偏頭痛

NKH「健康ライフ講座」

2001.5

日本機械保線株式会社 社内報


原因

頭痛は日常的に感じる症状のなかでも代表的なものです。

原因は千差万別で、くも膜下出血や脳腫瘍、髄膜炎など緊急な治療を要する致命的な病気もあります。でも、たいていは「慢性頭痛」といって、頭の中に器質的変化(形態的な変化があること)を伴わず何らかの原因で頭痛が慢性的に生じるものです。その代表が、偏頭痛と緊張型頭痛です。

春~初夏は、偏頭痛の誘因の1つである日光に当たる機会が増えるので注意しましょう。血管の収縮や拡張により生じますが、その原因は不明です。痛みの程度はかなり強いので適切な治療が快適な生活を蘇らせます。

緊張型頭痛は肩こりを伴ういわゆる疲労型の頭痛で、偏頭痛よりもさらに高輝度にみられます。

症状

発作的で、数時間から2~3日持続し、通常は頭の片側に集中するズキンズキンという拍動性の頭痛です。吐き気や嘔吐、眼がまぶしく感じたりする症状を伴うことが多いようです。

前兆として、眼がチカチカしたり視野が一部欠損したり、麻痺が起こったり、時には意識をなくしたりするような、いわゆる脳神経症状が一過性に生じることもあります。

対策

医師による治療として、旧来から工ルゴタミンという薬が発作の特効築として使われてきました。最近では、日本でも認可されたトリフタン系の薬剤が発作の治療薬としてとても有効で、現在は注射薬ですがまもなく経口の薬としても使えるようになる予定です。また、予防薬としてカルシウム拮抗薬等が効果的ですので、何はともあれ専門医に相談するのがよいでしょう。

偏頭痛発作の誘引として、チョコレートやチーズ、高脂肪食やたまねぎ、オレンジ、赤ワインなどのとり過ぎ、強い光刺激などがありますので、それらに注意する必要があります。発作が起こったときは、暗い静かなところで休むのが症状を和らげるコツです。 

常識に照らす① 加速から成熟へ

 

2001.5~2002.4

常識に照らす①

加速から成熟へ

ばんぶう

2001.5

日本医療企画


今世紀初年度のテーマを何にしようかと考えた末、私は、21世紀のキーワードを「熟成」とした。20世紀を一言で表すと「加速の世紀」と言えるのではないかと考えている。人類の歴史を振り返ってみても、これほど文明が加速度的に進化した時代は、他には見当たらないであろう。   
大体、人間のつくる文明とは、自然体でいけば次第に変化を加速していくものである。だから、このままいけば文明は今世紀も更に加速度的に進化していくであろう事は容易に想像できる。
しかし医療分野は、遺伝子解明や臓器移植、再生医学など究極的な段階にあることは誰もが理解できるはずである。IT革命と言われる分野も同じであろう。世界中どこにいても瞬時に情報を共有できるのであるから、これ以上の根本的進化は考えにくい。戦争兵器も、20世紀に地球を丸ごと壊すことが可能な核爆弾や細菌兵器を作り上げている。ある意味では、これ以上の兵器の開発は無意味である。   
このように20世紀は、いろいろな分野で加速度的に文明が進歩してきた。   このままのペースで21世紀を突っ走ると、その先には豊かな幸福社会が見えてくるだろうか。
 21世紀は、20世紀に人間が開発した文明の「熟成」の時期だと私は考えている。それが無事に22世紀を迎える唯一の秘訣だとも思っている。   そんな我々にとって、物事を思考し判断する時は「常識に照らし合わせて」行うことが、専門的知識や技術を駆使して考えるよりはるかに大切であり、大筋を見逃さない方法であると確信している。さまざまな場面で、この「常識に照らして」考えることにより、時にはその本質を専門家以上に理解することも可能である。
 次回から各論的に検証していきたい。 

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