2003年1月

花粉症

カルテ9

内科・耳鼻科・眼科

花粉症

NKH「健康ライフ講座」

2003.1

日本機械保線株式会社 社内報


症状がひどいと日常生活に大きな支障をきたし、現代病としても注目されている「花粉症」。最近は日常生活で花粉を回避する習慣を身につけたり、薬剤を上手に使うことでコントロールが可能になりつつあります。

原因

花粉症はアレルギー反応によって起こります。原因植物は大きく樹木と草花に分けられます。樹木としては、日本での原因のほとんどを占めるスギを始め、ヒノキ、ハンノキ、ブナ、マツ、イチョウなど、草花はカモガヤ、ブタクサ、ヨモギ、オオアワガ工リ、カナムグラなどが挙げられます。地域によって原因植物は異なり、花粉の飛散時期も異なります。1種類の花粉にだけ反応する人はむしろ少なく、スギ花粉症患者の60%の人がヒノキの花粉にもアレルギーを示したとの報告もあります。発症には、アレルギー体質(遺伝)、大気汚染、ストレスや過労が関係します。

症状

主に鼻症状と眼症状が中心です。

鼻は発作的なくしゃみや水っぽい鼻汁、鼻閉(鼻づまり)など、眼はかゆみや充血、まぶたの腫れといった症状が挙げられます。このような症状が特定の季節に繰り返し起こります。

診断

花粉症を疑った場合、内科か耳鼻科、もしくは眼科で診断を受けましょう。診断は、鼻や眼の症状のアレルギー性と原因花粉をつきとめることの両方からなります。ポイントは症状、発症時期、分泌物の検査、皮膚反応検査、血液検査などです。

治療と対策

一般的な花粉症の治療としては、眼鏡やマスクなどを用いた花粉の回避、薬で症状を和らげる対症療法です。特に、抗アレルギー剤を花粉が飛散する時期に入る2週間くらい前から予防的に投与し、アレルギー症状を軽減させる方法が有効です。

飛散開始の予測がポイントになりますが、スギ花粉の飛散時期に関していえば、たいてい早い所でも2月の半ばから。2月の初旬から薬の投与を開始すれば間に合うようです。

imidas2003

安心できる医療に巡り合うために

imidas2003

健康欄 執筆

2003.1

(株)集英社 出版


従来の病気への新しいアプローチ
  • 低髄液圧症候群
  • 脳ドック/未破裂動脈瘤
  • 代替医療
  • 結核復活
社会環境と病気
  • 携帯電話依存症
  • ロングフライト血栓症(エコノミークラス症候群)
  • 痴呆と高齢化社会
  • 食中毒
環境と病気
  • インターネット依存症
  • エコノミークラス症候群
  • ダイオキシン
  • 化学物質過敏症/シックハウス症候群/シックスクール症候群/杉並病
  • 痴呆
  • 社会的医原病
健康管理のキーワード
  • 「健康」の定義
  • 健康平均寿命
  • 健康日本21
  • 人間ドック
  • サプリメント
日常的な病気と対策
  • 肥満症
  • 花粉症
  • 肺炎ワクチン
  • アトピー性皮膚炎
新しい医療への挑戦
  • ガンマナイフ
  • 近視レーザー手術/レーシック手術
  • PET陽電子放射線断層撮影装置
  • 遠隔医療
  • 医療画像検査センター
  • フォーカスド
  • ファクトリー型医療
  • 抗老化医学
  • テーラーメード型治療(オーダーメード型治療)
変遷する医療の仕組み
  • 医療ビッグバン
  • 電子カルテ
  • セカンドオピニオン
  • 病診連携
医療の品質管理
  • 診療ガイドライン
  • EBM
  • 医学部受験
  • 医学教育
  • 医師の臨床研修
  • 日本医療機能評価機構

吹っきりのち復活⑨  「予防医学とリスクヘッジ」

 

2002.5~2003.4

吹っ切りのち復活⑨

「予防医学とリスクヘッジ」

ばんぶう

2003.1

日本医療企画


「これからは予防医学の時代だ」とは、最近の健康関係の話題でよく登場する言葉である。私の医学事務所では、健康な時から、「病気にならないような対策」や「病気になったら医師や病院を誰やどこにするか」などの「予防医学的行動」のプロの“ブレ-ン”としての主侍医契約を職務としている。予防医学的行動こそ身近なリスクヘッジ行動の代表である。ところが、どの分野でもこのリスクヘッジほど難しいものはない。それぞれの分野の一流のプロは、リスクヘッジを心得ているものである。いやむしろ、リスクヘッジをしっかりこなしている人こそ、その分野のプロとして信頼してよい証であるといっても過言ではない。
 リスクヘッジとは、簡単に言うと「可能性は低いかもしれないが、自分の予想と反対の事態が起こっても、損失を最小限に食い止めるためにあらかじめ行う対策」となる。素人から見れば「予想に自信がないから」とか「無駄な行為」に見えることこそリスクヘッジと呼べるものであろう。例えば「株は底値だろうから買いましょう」と證券マンが進める場合、全財産で買うのでなく、定期預金や債権などへの分散投資を説くことが多い。これはポートフォリオと呼ばれ消極的なリスクヘッジである。本格的なリスクヘッジは、「株は底値だ」という予想に反して一部の株を売っておくという行為である。私も含め素人は、そのような行為を自分では決断しにくし、株が全面高になれば、きっと損をした気分になるであろう。
 「万一の場合は必要だが、使わない可能性が高いし、使わないで済むほうがよいと思うものに投資する」ということは、よほどの冷静なインテリにしかできない行動である。「吹っ切りのち復活」が難しい我々人間の命であるからこそ、リスクヘッジをプロに委ねたいものである、と今回のお話は自己宣伝になってしまった。

難病の根治をめざして

表紙

難病の根治をめざして

塾 WINTER 2003 No.237

2003.1.15

慶應義塾


臨床応用に直結する基礎研究として、根治薬開発に向け、主にアルツハイマー病とがんの分子機構の解明、制御法の同定、モデル細胞および動物の作成に取り組んでいる。

西本征央にしもと いくお 医学部教授

薬理学教室では、神経変性疾患とがんに焦点をあて、生化学、薬理学、そして、分子生物学や遺伝子組み換えマウス作成術を駆使して、根本的な原因の解明と治療法の開発に全力で取り組んできました。現在、世界中で1400万人の患者さんがアルツハイマー病 (以下ア病) に苦しめられています。 これら難病の根治法を見いだしたい。それが私たちの心からの願いです。
 現在は4つのプロジェクトチームが、各リーダーの細心のスーパービジョンの下に研究を進めています。サイクリンチームは、細胞周期の分子機構を新規サイクリンという切り口で解明するがん治療の可能性を探っています。ターゲティングチームでは、脳萎縮を発症するア病モデルマウスの作成という大目標に迫りつつあります。実は21世紀になった今も、脳萎縮を発症するモデル動物は存存しません。したがって、脳萎縮というア病の中心病態の治療薬のための動物実験すらできないのが現状です。
また、ア病の愚者さんの脳内の神経細胞は細胞が生きた状態で観察ができないので、脳内の神経細胞で実は何が起きているのか分かりにくいのも実状です。得られなければ作り出そうと、ES細胞分化チームでは分子生物学と発生工学を駆使して、この難題に取り組んでいます。神経細胞死制御チームは、ア病の各種遺伝子が神経細胞死を誘導することを世界に先駆けて見いだした後、最近発見した新規分子ヒューマニンをはじめ、神経細胞死を制御する分子の同定により、根治薬開発に挑んでいます。
 教室では自由な雰囲気の下に活発な研究が展開されています。これを支えるさまざまなものの中で最も重要なのは、人材、特に、若き発展途上の研究者であると信じます。人間の活動の中で、研究とは、割に合うことの最も少ないものの一つです。したがって、割に合うことを人生の中心に置く人に研究は向きません。逆に、方に一つでも誰も知らないことを知る体験ができたら良いと思い、自分の利益を度外視して課題と取り組める研究者に成果が訪れるように思います。こんな話があります。今年卒業する一人の大学院性は、入学後一日も休みをとらずにきたので、心配して昨年は夏休みをとるように言ったところ、4日休みたいと、言ってきました。 急に4日は変に思いましたが、その4日はすべて土日でした。このように、非常に熱心な若き研究者たちと仕事ができる教室を誇りに思っています。
 病気に苦しむ人々を救いたいという情熱を持って取り組む私たちを北畠医学部長をはじめ陰に陽に支えてくださる多くの皆様方に、この場を借りて厚くお礼申し上げます。

(教員のプロフィール)

  • 1980年東京大学医学部を卒業後、全国各地で内科医として勤務。
  • 1989年スタンフォード大学内科臨床薬理学に留学。
  • 1992年よりハーバード大学医学部MGH内科準教授。
  • 1996年より現職。
世界初を目指した発想と肉体の勝負

川澄正興かわすみ まさおき  医学研究科博士課程4年

アルツハイマー病は進行性痴呆を引き起こすヒトの脳の病気です。患者さんの脳から神経細胞を取り出すことはできず、病態の解明や治療薬の開発に向けた研究を展開する上で大きな制約がありました。そこで私たちは、アルツハイマー病に見られる遺伝子変異を持つマウスを、最新の遺伝子改変技術によって作り出すことに成功しました。このマウスを使えば、アルツハイマー病を根治させる薬を開発することも夢ではありません。このような先進的な取り組みができ、患者さんの役に立てる研究を押し進めることができるのも、西本研のすばらしいところです。早朝から深夜まで、平日も休日もなく研究が続けられています。週に-度開かれるミーティングでは、研究者一人ずつ実験結果が報告され、西本教授を始め、研究者たちの卓越した発想に基づく議論で、研究が一歩一歩進んでいきます。私たちは世界初のアルツハイマー病根治薬の開発を目指し、真摯に研究に取り組んでいます。

ホームドクター“主侍医”の存在 2

表紙

Health Report

新しい医療システムが誕生

ホームドクター“主侍医”の存在 no.2

旅行読売 2003年 1月号

2003.1.1

旅行読売出版社


契約金60万円、顧問料月額5万円で健康を管理

プライベートドクターを持つことであなたの人生がより豊かになる!
病院という既定の枠組みから離れ、きめ細かく患者に対応できる主侍医という存在。

今回は日本の医療に疑問を投げかけ、自ら主侍医として50人のクライアントを持つ医師・寺下氏に主侍医の必要性をインタビューした。


■主侍医という試みは10年前から始められたそうですね。
日本の医療のために「かかりつけ医」や「主治医を持ちましょう」と啓蒙していても、結局、口で言っているだけではダメだ、と思い始めたところからスタートしました。
まずは実践してみようと自ら主侍医を始めたのです。
発起した時に友人が契約者1号になってくれて、主侍医という仕組みがクチコミで広まり、現在は50人前後のクライアントが登録されています。
■クライアントにとって、主侍医としてのもっとも大きな役割はなんですか。
現在は医療が発達し、専門分野の細分化が進む中で、患者さんのニーズに合わせた臨床判断が難しい時代です。いくつかの治療法から選択肢が必要な場合、インフォームドコンセントやインフォームドチョイスとなります。つまり、担当医から検査や治療法の説明をして患者さんの同意を求めるのですが、専門知識を持たない患者さんが的確な判断をすることは困難です。そこで、主侍医は担当医師から専門的な話を聞き、患者さんの立場になって今後の治療方針について検討し、患者さんの決断を支援する医療判断を行うのです。
「おまかせ」の治療法ではなく、主侍医が患者サイドに立って判断
■患者のほとんどは専門的な医学知識がないのですから、選択を迫られても難しい。それを専門家である主侍医が代理人として、医師と患者の間に立って取り持ってくれるということですね。
たとえばクライアント(主侍医契約者)から健康相談の電話をいただいたとします。主侍医はいくつかの症状を開いて、だいたいの病気を想定し、かかるべき専門科を判断します。
私は医療のコンダクター的な立場にいますので、医学事務所の長年の活動の中で培った専門医の人脈の中からどのドクターにかかればいいか、水先案内ができるわけです。その後の結果もこちらにフィードバックして、治療へと導いていくのです。
■そうなると一人ひとりの健康状態、体質なども知っておく必要がありますね。
そうですね。また一人ひとりのライフスタイルが違いますから、クライアントに対しては阿吽の呼吸が必要なところもありますね。ドクターを紹介するにも、本人との相性なども配慮しなければなりません。極論になりますが、がんなどの難病の告知についても事前に話し合っておく必要があります。だからこそ、対等な立場で冷静な話し合いができるように、健康な時から主侍医契約を結ぶことを大前提としているのです。
メディケーションシステムで“いざ”という時にも安心
■メディケーションシステムを取り入れているそうですが、それはどのようなことですか。
それは主侍医契約の中の小さなサービスの一つです。クライアントの方に優しいサービスとして各クライアントの家庭にメディケーションボックスを置いています。平たくいえば置き薬のことですが、これはあくまでも主侍医とクライアントの信頼関係があってこそ実現できるものなのです。
以前、クライアントの1人が、会議の前に頭痛がひどくて薬をバイク便でお届けした経緯から学んだことなんですよ。
■水先案内だけでなく、対人間であることから対応は流動的になることも多いのでは・・・?
もちろんそうですね。今年もインフルエンザが大流行の兆しがあったので、ワクチンをみなさんに打ってもらったりとか、臨機応変に対応しています。
さらに病気や薬に関する新しい情報があると、こちらで調査をしますので、クライアントが自分の病気に関する正しい情報をオンデマンドで得ることができるのです。

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