医療への最善の方法

 

老人医療シリーズ

 医療への最善の方法

介護ジャーナル

1993.4

イメージラボラトリー「生活介護図書館」発行


医学・医療の発達により、日本は高齢化現象という喜こぶべき難しい問題を抱えることになりました。

自分の豊かな老後を考える間もなく、親の介護に追われたり、子供の教育に追われ、わけのわからないうちに年老いてしまい、呆然とする将来が想像されます。最悪の場合は、自ら病気で倒れることにもなります。

人間というものは不思議で、車の運転をしている時は、「自分だけは事故を起こさない」という確信に近いものを持ったり、同様に「自分は病気にならない」「自分は年をとらない」と漠然と思ったりするものです。そして万一の時のためや、将来のために予め勉強をしたり訓練をしたりする努力をしません。

ちょっとした運転テクニックを訓練したり、正しい交通マナーを勉強することにより、多くの交通事故は防げます。医学の正しい知l識を学習し、日頃から医療について造詣を深めておくことにより、多くの病気を予防し得るし、快適な老後を送ることの基盤作りにもなるのです。

ましてや、医療や介護の仕事に携わる人にとって、ある程度の医学専門知識を学習することは当然の職務であると考えます。でもそういった教育を受ける機会は単発のセミナー程度で、システマティックな講座はあまりありません。

私どもの医学事務所では、『正しい医学知識が健康を守り、確かな情報が命を救い、信頼できるホームドクターをもつことが医療への最善の方法である』ということを基本コンセプトに、一般人や医療関連の仕事をされている方への医学教育、家庭医の養成トレーニング、家庭顧問医の供給を行っております。

本紙面を通じて、少しでも皆様の医学知識の向上と、老人医療での問題点について考えてみるきっかけを提供できればと思っております。

成人、高齢者に多い病気のうち、高血圧、糖尿病、心血管系疾患(心筋梗塞)、脳卒中、痴呆、癌について、是非知っていただきたい知識を楽しいクイズ形式で学習していただくよう企画しています。
また、 『安楽死』 『尊厳死』 『脳死』 『癌の告知』 『エイズ』 『薬漬け医療』 などについて、私見ながら、皆様方へ問題提起したいと考えています。

    

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