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貧血
|
カルテ28 内科、血液科 貧血 |
NKH「健康ライフ講座」№76 2007/10/15 日本機械保線株式会社 社内報 |
血液中のヘモグロビン濃度が低下した状態を貧血と定義しています。ヘモグロビンは酸素を全身に運ぶための役割をもつ蛋白ですが、血液が赤色であるのはヘモグロビンの色です。 このヘモグロビンの合成のためには鉄分が必須であり、貧血のなかで最も頻度の高いもの は「鉄欠乏性貧血」と呼ばれるものです。一般的に混同されがちですが、「低血圧と貧血」は別物です。鉄欠乏性貧血の原因は、出血と鉄分の不足 (摂取不足や吸収低下) です。胃や大腸などの消化管からの出血が原因となっていたりします。女性の月経によってもおこります。その他、溶血性貧血や再生不良性貧血、悪性貧血など専門性の高い病気の可能性もあるので専門医の診断が必須です。
症状
全身への酸素を運ぶヘモグロビンが少なくなるための症状で多彩です。また、慢性 に経過すると、身体が慣れて症状が意識されない場合も少なくありません。動惇、息切れ、めまい、全身倦怠感などが代表的な症状です。また、貧血が進むと素人目にも皮膚が青白く見え、顔色が蒼白となります。
診断
血液検査でほとんど診断がつきます。また、熟練した医師の診察でおおよその判断がつきます。原因究明のためには、胃や大腸の内視鏡や婦人科的検査なども必要となる場合があります。
治療
原因としての出血が存在する場合はその治療が優先されます。月経過多などによる貧血は鉄剤の服用のみで大丈夫なことが多いです。極度の貧血の場合は輸血も必要となりますが、日常的にみられる鉄欠乏性貧血の治療は、鉄剤を適切に服用することで 治療がうまくいくことが多いようです。
その他の複雑な貧血の治療は血液内科の専門医の診療が不可欠です。
その他
ある程度の鉄欠乏性貧血が診断された ら、なかなか食事だけでは鉄分を補いきれ ないことが多いので、初期だけでも鉄剤の 投与を受けるのが賢明と思われます。貧血 気昧の人は普段から食事の鉄分を意識するとよいでしょう。
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