急性肝炎

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NKH「健康ライフ講座」日本機械保線株式会社社内報

「カルテ45」急性肝炎

2012/7/23

 


【概説】
 肝臓に起こる急性(数日から数週間単位のスピード)の炎症性疾患を急性肝炎と呼びます。原因のほとんどがウイルスですが、他に薬剤やアルコール、自己免疫≦などが原因となる場合があります。原因ウイルスにもA,B,C,D,E型が確認されており、その過半数がA,B,C型で占められています。  A型は食物や水を通して感染し、B型とC型は血液を介します。A型は急性期の症状や検査データの値は激しいですが、数週間で自然治癒します。B型とC型、特にC型は慢性化して肝硬変や肝臓癌の原因となりやすいので、綿密な経過観察が必要となります。また、B型を中心として1%程度が激症型と呼ばれる重度の経過をたどり、命にかかわる場合もありますので注意をしなければなりません。

【症状】
 初期は全身のけだるさなど感冒のような症状が主体となります。食欲低下も主な症状です。進行すると眼球結膜(白めの部分)が黄色くなって気がつくことが多いのですが、黄疸が出現します。激症化の場合は、出血傾向や意識障害が見られることもあり、この場合は集中治療が必要となります。

【診断】
 血液検査でほとんど診断がつきます。ウイルスが原因の場合は、その型も診断士対策の計画に役立てます。超音波検査などで、腫瘍や医師などの基質的原因(目に見えた変化を伴うもの)がないかを確かめておくのも大切です。

【治療】 
 原則は入院した上で安静と補液による栄養管理が中心となります。上記で説明した激症化しないかどうかを観察することが重要です。またC型肝炎はで慢性化する兆候が見られた場合は、インターフェロンによる治療も選択されます。またウイルス以外の原因の場合でステロイド治療が行われる場合もあります。A型ほぼ完全に自然治癒しますが、C型は慢性化する確率が高くなります。

【予防、その他】
 A型は東南アジア方面への旅行などで感染するケースが多いようです。B型とC型は輸血、針刺し事故などで感染します。またB型は性感染症の1つともされています。

    

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