インフルエンザ

カルテ5

内科

インフルエンザ

NKH「健康ライフ講座」

2002.1

日本機械保線株式会社 社内報


鼻やのど(専門的には上気道と呼びます)の粘膜に炎症を起こす感染性の病気を総称して「かぜ症候群」、「感冒」と呼びます。

原因としては、数十種類のウイルスがあるとされており、その代表的なもので、比較的強い症状を引き起こす「インフル工ンザウイルス」により発症する病気のことを、一般の「感冒」と区別して「インフル工ンザ」と呼びます。

原因

「インフル工ンザウイルス」は大きく分けてA型、B型、C型の3種類がありますが、集団発生や劇症型の新型などは、ほとんどA型です。ここ数年、日本でも集団発生が多く見られるようになったことと、劇症型の新型ウイルスの登場で、とみに社会的な問題と考えられるようになってきました。

症状

主な症状は発熱、関節痛、筋肉痛、全身倦怠感などです。比較的急に症状が現れ、たいていの場合は1週間程度で軽快します。とはいえ、小児や高齢者や体力の弱った人が「インフル工ンザ」にかかると、肺炎や脳炎などに発展することもあります。そうなると激しい咳や痰、頭痛のほか、全身衰弱、意識障害などが見られます。

治療

一般的に、ウイルスに効果的な薬はほとんどなく、「感冒」にしろ「インフル工ンザ」にしろ対症療法が中心でした。

しかし、最近の医学の進歩により、「アマンタジン」というバーキンソン病の薬が「インフル工ンザ」にも効果があるということで、1998年、日本でも認可になりました(「アマンタジン」はA型のみに効果的なことと、副作用などで、まだ日本では一般的な治療法ではありません)。

また、2000年より「リレンザ」というA型にもB型にも効く択ウイルス剤が日本でも承認されています。

予防

予防法としてワクチン接種がありますが、1994年以来任意摂取となり、摂取率は5%程度です。しかし、1998年度のインフル工ンザの集団発生などの教訓からか、1999年度の冬は350万人分のワクチンが早くから底をつくという現象が見られました。

一般的な予防法としての、「栄養、睡眠に気遣い、うがいや手洗いを励行する」ということは、地味ではありますが、基本的でかつ効果的な予防法でしょう

    

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