Dr.寺下コラム インフルエンザを向かえ撃つ

 

Dr.寺下コラム

 

インフルエンザを迎え撃つ

 SOCIETY 【ソサエティ】

2010年 春号

 

 医学の進歩を語るとしたら、「様々な病原体とのせめぎ合い」の歴史ともいえます。最近流行の歴史ドラマの登場人物が病いに倒れる場面をみても、たいていは当時流行していた感染症です。数十年前までは日本の死因のトップだった「結核」やヨーロッパで大流行した「ペスト」を始め、「天然痘」「寄生虫」など医学が勝利をおさめつつあるものもありますが、「エイズ」をはじめたくさんの怖い感染症が虎視眈々と我々人類を狙っているのです。そんな中、今、世界中を席巻しようとしているのが「新型インフルエンザ」です。一般論として、感染症に対処する手段としては①病原体を人体に近づけない②病原体に負けない免疫を作る③人体に侵入した病原体を排し殺傷するという3通りがあります。①うがい、手洗い、消毒②ワクチン、日頃の体調管理③抗ウイルス薬、抗生剤などがあります。そしてその中で私たちが日常的に出来ることは①と②になります。つまり病気から身を守るためには、日々の自己管理が非常に大切だと考えます。氾濫する情報惑わされることなく、これらの基本事項に目を向け、冷静に対応してまいりましょう。

    

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