子供のダイエット

日経ヘルス

医療判断医 Dr.寺下謙三の誌上診察室

子供のダイエット

日経ヘルス2003年秋号

2003.10

日経BP社発行


相談

子供の生活習慣病予備軍が増えていると聞きます。わが子もかなり太り気味で、将来が心配です。それほど食べているとは思えないのですが、遺伝が関係あるのでしょうか? 太っている子の8割は太った大人になると聞きますが、何歳くらいまでにやせさせるのがいいのでしょうか?(42歳・女性)

Dr.

最近、太る遺伝子があるということがわかってきました。

常時、私たちの細胞は分裂しており、分裂した新しい細胞にどんな情報を伝えるかは遺伝子がかかわっているわけです。もちろん、親が太っていて子供がやせている場合もありますが、太る遺伝子を持っている子供は、同じ生活をしていてもほかの子供より太りやすいということは、いえるでしょうね。

では、いつまでにやせればいいかというと、早ければ早いほどいいでしょう。

脂肪細胞の数は、幼児のころに設定されたものがずっと続きますから、そのころに太っていると、大人になっていくらダイエットをしてもやせにくくなります。特に、女性はお年ごろになって太っていると、ダイエットから摂食障害になるリスクも高くなります。

発育曲線の表と子供の体重を比べてみて、標準ラインを20%以上超える場合は、病院で指導してもらうことも必要でしょうね。

    

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