市販薬の飲み方

 日経ヘルス

医療判断医 Dr.寺下謙三の誌上診察室

市販薬の飲み方

日経ヘルス2004年春号

2004.4

日経BP社発行


医者は患者を選べません。でも、患者は医者を選べるのです

相談

子宮内膜症です。月経時の痛みがひどく、市販の鎮痛薬で抑えていますが、3時間に1度くらいのまないと、痛みが治まりません。主治医は、市販の薬で痛みが抑えられるなら、のんでもかまわないといっていますが、本当に体に害はないのでしょうか。(29歳・女性)

Dr.

薬局で買える薬はOTCといって、病院で処方される薬より作用が弱く、その分、副作用の出る確率も少なくなっています。
病院で長年処方され、安全性が認められて市販薬になるものはスイッチOTCと呼ばれ、胃酸の分泌を抑えてむかつきや痛みを抑えるH2ブロッカー(商品名・ガスター10)などはその代表です。これも、医者が処方するのはたいてい20㎎ですが、市販薬は10㎎です。
 ただし、いくら作用が弱いといっても、自己判断で市販薬をダラダラとのみ続けるのはお薦めしません。説明書に書かれてある量や日数を超えてのんでも症状が治まらないような場合は病院を受診したほうがいいのです。また、自分で「何かおかしい」と思ったときは、その直感を信じるべきです。
 この方は、病院で診断名もついているのですから、そのまま市販薬をのみ続けてもまず問題はないとは思います。でも、量を増やさなければ効かない場合は、主治医に相談しましょう。
 子宮内膜症は完治しにくく、長くつきあっていかなければいけない病気ですから、主治医との信頼関係が大切です。医師の方針に納得がいかない場合は、かかる医療機関を変えてもいいかもしれません。医者は患者を選べませんが、患者は医者を選べるのです。

    

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