慢性頭痛

Dr.寺下のズームクリニック

良性がほとんど 慢性頭痛

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199.1

朝日生命保険相互会社発行


あらゆる痛みの中で最も多いと言われるのが頭痛です。

そこで今回は「脳卒中と頭痛・めまいの話」の著者で、「ごばん内科医院院長」の碁盤芳久院長に、慢性頭痛について聞いてみました。


Dr.寺下
慢性頭痛には、どのような種類があるのですか?
院長
大きく分けて片頭痛、群発頭痛、緊張型頭痛の3つに分けることができます。
Dr.寺下
それぞれの症状について教えてください?
院長
片頭痛は、周期的に生じる片側性の頭痛で、ズキンズキンと脈を打つような痛み(拍動性頭痛といいます)が特徴です。小児期、思春期、あるいは成人期に始まり、加齢とともに発作の回数は減っていくのが普通です。痛みは数時間から1日程度続き、吐き気や嘔吐をともなうこともあります。

 

Dr.寺下
どんな時になりやすいのですか?
院長
原因はまだはっきりとは解明されていないのですが、チョコレートや高脂肪食、タマネギなどの食品やアルコールなどによって誘発されることもあります。それから、月経前の女性にも比較的多くみられます。
Dr.寺下
群発頭痛や緊張型頭痛に関して教えてください。
院長
眼の周囲を中心とした片側性で持続性の激しい痛みが群発性頭痛です。夜、特に睡眠後1~2時間して生じることが多く、若い男性に多い傾向があります。発作は6~12週間ぐらい、同じ時間帯に発生します。その後まったく発作のない時期が数カ月から数年間続くので“群発”頭痛と呼ばれるのです。
緊張型頭痛は、最もありふれた頭痛で、他の頭痛のようにズキンズキンとした痛みはなく、鉢巻きで締めつけられたような痛みが数日間続きますが、睡眠が妨げられるほどの痛みではありません。中年以降に多いようです。
Dr.寺下
治療方法は?
院長
薬物療法が主になります。
片頭痛には軽症の場合は鎮痛薬など、中以上の痛みには酒石酸エルゴタミンを用います。
群発頭痛には、酸素吸入やエルゴタミンなどが有効なようです。
緊張型頭痛には、鎮痛剤単独ではあまり効果がなく、筋弛緩作用を併せ持つ抗不安薬を併用します。
Dr.寺下
碁盤院長によりますと、慢性頭痛は後遺症もほとんどなく、しかも良性がほとんどだそうです(たとえば、緊張型頭痛で脳腫瘍が発見されるのは1000人中1人程度の割合)。安心して医師の診断を受けてください。
    

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