要注意の高血圧

Dr.寺下のズームクリニック

要注意の高血圧
まず、生活環境の改善を

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1996.2

朝日生命保険相互会社発行


一年を通じて最も寒い季節がやってきました。

高血圧が様々な病気を併発するのも、ちょうどこの頃です。/p>

そこで「心臓病と高血圧を知る」(教育書籍)著者で、東京警察病院内科医長の白井徹郎医師に高血圧について聞いてみましょう。


Dr.寺下
高血圧の患者は約2,000万人もいるそうですね。
医長
そうなのです。
でも、この高血圧という病気の性質や重要性を正しく認識している患者さんは意外に少ないのです。
Dr.寺下
どのくらいの数値から高血圧というのですか?
医長
WHO(世界保健機関)の判定基準によれば、成人の場合、上の血圧が140mmH9以下で、下の血圧か90mmH9以下である場合を正常血圧とし、上が160mmH9以上で、下が95mmH9以上、あるいはそのどちらか-方がその血圧値である場合を高血圧と決めています。
Dr.寺下
高血圧の怖さをわかりやすく説明していただけますか。
医長
高血圧状態が続くと、脳血管障害を含む種々の心血管系合併症(脳出血、脳梗塞、狭心症、心筋梗塞、心不全、大動脈りゅうなど)のような重大な症状を引き起こすことが多いのです。
Dr.寺下
治療法はどのようなものか多いのですか。
医長
まず塩分の制限、体重のコントロール、禁煙、アルコールの制限、適度な運動から始めます。それで充分な降圧効果が得られない場合に薬物療法を開始します。降圧薬には血管細胞のカルシウム濃度を下げることで血圧を下げる「カルシウム拮抗薬」、心臓の拍出量を抑えて血圧を下げる「β遮断薬」、尿とともに塩分も排出してしまう「利尿薬」などがあります。いずれも、症状を診て医師が処方しますのでそれをしっかりと守ることが大切です
Dr.寺下
治療が必要になる前にしっかり予防をしておくことが欠かせません。各食品の塩分含有量を示しておきましたので、参考にしてください。

主な食品の塩分含有量

食品名 塩分
しょうゆ 小さじ 1
味噌 大さじ 1 1.0g
ソース(ウスター) 大さじ 1 1.4g
ケチャップ 大さじ 1 0.6g
塩鮭 1 切れ 5.0g
口一スハム 1 枚 1.0g
チーズ 1 切れ 1.0g
バター 大さじ 1 0.2g
たくあん 2 切れ 1.0g
梅干し 1 個 2.0g
みそ汁 1 杯 1.5g
トマトジュース 1 缶 1.2g
    

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