主治医から主“侍”医へ

Dr.寺下のズームクリニック

予防医療の提案

主治医から主“侍”医へ

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1996.4

朝日生命保険相互会社発行


こんにちは。

私はこのコラムを「読んで治す総合病院」と名付けました。

私が言う「治す」とは、健康なときからきちんと予防し、病気を遠ざけられる知識と体力を付けることです。

そのために私が以前から提唱しているのが「国民一人一人が主“侍”医をもとう」ということです。

いわゆる主治医ではありません。身体が悪くなって訪れる医者ではなく、いってみれば健康なときからいつもそばにいるという意味の「主侍医」です。
 よく「私は毎年人間ドックを受けているから大丈夫」という方がいます。でも、今の人間ドックの目的は病気の早期発見であって、本来の意味の予防医学とは遠います。

予防医学とはあくまでも病気になりにくくするための日常的なチェックと体力強化です。

ここで私が言いたいのは、人間ドックを批判することではなく、年に1度や2度の検査だけに頼らずに、自覚症状やセルフチェック、ときにはセルフコントロールを活用して、なるべく病院や医師のお世話にならないために、「主侍医制度」を普及させようということです。
「主侍医制度」の利点は、個人や家族の遺伝傾向や生活パターンをよく理解した永続的な“かかりつけ医”を探し、定期的な相談やチェックの契約を行うことです。主侍医はあなたやあなたの家族の身体の特性やリスクの高い病気を知っていますから、的確な診断が可能であることは言うまでもありません。
 私の場合は内科を専門としていますが、医師は元々医療全般の知識を身に付けているものです。さらに、自分の契約家族の健康状態に疑問が発生した場合には、私の知る最も優秀な専門医を紹介することができます。
 そういう意味では、主侍医は医療の総合案内人でもあるわけです。

次回からは、私が皆さまの誌上主侍医となって、さまざまな症例に対するアドバイスを行っていきたいと思います。どうかご期待ください。

    

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