大腸がん

Dr.寺下のズームクリニック

大腸がん

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1996.9

朝日生命保険相互会社発行


体重が急に減り、下腰部に違和感が…

症例

商社マンのAさん(45)はこの2.3ヶ月で体重が5kgも減ってしまった。会やの健康診断は毎年欠かさずいのバリウム検査や胸部のレントゲン撮影も受けており、検査で引っかかったことはない。右下腹部に違和感を感じるので内科で診察を受けたところ、検査の結果、大腸がんと診断された。

傾向

大腸がんは治療により比較的治癒しやすい病気です。しかし、発症率は最近急に増加しており、これは食事内容の欧米化が原因と言われています。欧米型の大腸がんは右側の大腸にできることが多く、この場合初期の症状が少ないので特に注意が必要です。

症状・診断

大腸がんの症状は下血、腹痛、便秘、下痢といったものですが、右側の大腸の場合はその症状が少ないケースが多いようです。便潜血といって便の中のわずかな血液を調べることで早期発見に努めていますが、まだまだ発見率は高くありません。

肛門からバリウムを注入してレントゲン撮影をしたり、ファイバースコープで検査する方法はかなり進んでいますから、40才を過ぎたら是非一度この検査を受けてみることをお勧めします。

治療

外科的摘出手術が基本となりますが、ポリープ型のもので大腸の先端のみががん化している場合は、ファイバースコープによる処置のみで手術が完了することもあります。比較的治癒しやすいがんと言われるゆえんです。しかし、進行したがんの場合は人工肛門になる場合もあります。

予防

肉食や動物性脂肪の摂りすぎが原因の一つと言われており、食事には注意してください。また便秘もがんの発生を助長しますから、日頃から便通を整えておくことも大切です。

    

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