睡眠時無呼吸症候群(SAS:Sleep Apnea Syndrome)

カルテ10

呼吸器内科・耳鼻咽喉科・一部の歯科

睡眠時無呼吸症候群

(SAS:Sleep Apnea Syndrome)

NKH「健康ライフ講座」

2003.4

日本機械保線株式会社 社内報


睡眠中に呼吸の止まった状態が断続的に繰り返される、重度の睡眠障害一つです。

一般にいびきをかく人は少なくないのですが、無呼吸発作を繰り返すようないびきは、様々な問題を生じ、時には命にもかかわります。

症状

「大きないびき」と「昼間の眠気」が主な症状です。

一晩の睡眠中に10秒以上の無呼吸が30回以上、または睡眠1時間あたりの無呼吸を5回以上認めると、「睡眠時無呼吸症候群」と診断されます。

無呼吸を繰り返すと、血液中と脳で酸素量が減少し、十分な睡眠が得られないため、昼間の眠気や集中力の低下、頭重感などの症状が出ます。

酸素不足は循環器機能にも負担をかけ、不整脈、高血圧、脳卒中などの原因になりますし、日中の眠気は交通事故や産業事故を引き起こす可能性があります。

同じ部屋で眠る人から、睡眠中の体動が激しい、大きないびきをかいている、息苦しいあえぎやうなり声などをあげているなど指摘された場合は要注意です。

診断

最近は睡眠障害の専門外来が増えています。「アプノモニター」という酸素濃度を測定できる装置を自宅に持ち帰り、夜間装着して無呼吸の回数や血液中酸素濃度の低下の有無などをコンピューター解析して診断します。重度の睡眠時無呼吸症候群と診断された場合、入院して脳波形、眼球運動、いびき音、心電図などを同時に測定する「ポリソムノグラフィー」という精密検査を行います。また、必要に応じて血液検査、心エコー、肺機能検査、耳鼻咽喉科的検査などを行います。

治療と対策

肥満、鼻中隔のゆがみ、ポリープ、扁桃腺肥大、蓄膿症などが原因となっていることが多く、特に肥満中年男性の場合は体重を減らすだけで問題は解決します。

上気道(鼻・副鼻腔、咽頭、喉頭、気管など)の閉塞が原因となっている場合、マウスピースの装着や、空気の圧力で気道を広げる「シーパップ」と呼ばれるプラスチックマスクの装着が有効です。重度の睡眠時無呼吸症候群では、喉を広げる手術などの外科的治療が必要となります。
睡眠時無呼吸症候群は、治療を行うことで生存率の改善はもちろん、活動的な日常生活を可能にし、不整脈、心肥大、高血圧などの疾患の改善も期待できますので、早めの対策が大切です。

    

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