心室細動

     

 

カルテ33

救命救急・循環器内科

心室細動

NKH「健康ライフ講座」№81

 2009/01/20

日本機械保線株式会社 社内報


最近、公共の場所などで見かけることの多くなった「AED」。

一刻を争う心臓のトラブルに、一般の人でも応急処置ができる装置です。

でも、まずそれがどんなときに必要になるのか、知っておきましょう。


○解 説○

 心臓突然死のほとんどがこの心室細動という不正脈が最終的な原因として起こります。心室細動を引き起こす原因で、最も多いのは心筋梗塞です。心筋梗塞は、日本人の死因ワースト3に入るもので、欧米では最大の死因であることから、日本でもこれからの増加が気になる病気です。そのほかに心筋症という病気が原因にもなりますし、胸を強打するという衝撃でも心室細動を起こすことがあり、原因不明のものも少なからずあります。

○症 状○

 突然心臓がけいれんを起こし、ポンプとしての機能を失うことになります。脳をはじめとする全身への血流が途絶えますから、意識を失いいわば仮死状態になります。 

○診 断○

 正確には心電図により判定が必要になりますが、突然の意識消失、呼吸停止、脈拍の触知不可(手首や頸の動脈の脈拍を指で感じることができないこと)などにより判断することになります。

○治 療○

 緊急時は、心マッサージ、電気ショックによる蘇生術がなによりも優先されます。その上で、原因となる疾患に対処することが必要です。心筋梗塞なら、動脈カテーテルにより詰まった血管をバルーンという風船のようなものやステントというストローのようなもので広げたり、ときにはバイパス手術をします。不整脈そのものに、薬物治療をしたり、ペースメーカーを使用することもあります。

○AEDなど○

 本症は、発作が起こってから電気ショックによる治療を行うまでの時間が、一番の決め手となるために、救急隊や病院搬送が間に合わない場合があります。そのために一般人でも間違いなく使えるような、オートマチック仕掛けの電気ショックの器械が普及し始めました。自動体外式除細動器(英語で略してAED)と呼ばれるもので、駅構内や空港、スポーツ会場などにも設置されるようになりました。この機会に使い方を学んではいかがでしょうか?

 

 

    

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