新型インフルエンザ

 

カルテ34

新型インフルエンザ

 

NKH「健康ライフ講座」№83

2009/8/14

日本機械保線株式会社 社内報


 

この春、メキシコに端を発して世界中に広がった新型インフルエンザ。日本では夏場にいったん勢力を弱めたものの、秋以降にはより強力なインフルエンザとして流行するのではないかともいわれています。今回は「新型インフルエンザ理解のポイント」をQ&A方式で教えていただきました。


 

Q.従来のインフルエンザとどう違うの?

A.新型と区別するために、従来のインフルエンザを季節性インフルエンザと呼んでいます。
新型インフルエンザは、新たに人から人へと伝染する能力を持つようになったインフルエンザウイルスが感染して起こる疾患です。
一般的に、ウイルスは変異といって変身するのが得意です。特にインフルエンザウイルスのA、B、C型のうちA型は変異する傾向が強くさまざまな種類のものが見つかっています。今回の原因ウイルスは、そのA型ウイルスの一種ですが新たに発見されたものであるために、「新型」と呼ぱれています。

Q.感染力が強いが弱毒とはどういうこと?

A.今回の「新型インフルエンザ」は、ご存知のように感染力が強く、感染者から周囲の人に伝染する確率が高いようです。しかし、一般に重篤になる率が、季節性とあまり変わらない低さです。
また、弱毒か強毒かを決定する要素に、ウィルス増殖が呼吸器系に留まるか全身の臓器まで広まるかがあります。今回の「新型インフルエンザ」はほぽ呼吸器系に留まり弱毒性と判断されます。
しかし、インフルエンザウイルスは変異しやすく、強毒性に移行すると感染力、毒性ともに高い脅威のウイルスになる恐れがあるので関係者は慎重になっているのです。

Q.温暖な気候でも何故、流行するの?

A.インフルエンザウイルスは他のウィルス同様に、単独で空気中で増殖することはできないため、
宿主である動物に感染して増殖します。増殖には30~40度の温度下で高い湿度が最適であり、
必ずしも日本でいう冬が最適環境という訳ではありません。季節性インフルエンザが冬期に流行する理由は、感染様式(ウイルス飛散)および宿主側の要因が大きいと考えられています。
また、冬期は宿主であるヒ卜の鼻腔や咽頭などの粘膜が乾燥や低温のため感染しやすい状態であることも感染拡大の大きな要因です。
今回の新型インフルエンザが、メキシコなど比較的気温の高い場所から発生し、湿度も温度も上昇してきていた時期に日本でも感染拡大して世界的な流行を見せたのは、宿主側の要因つまり、このウイルスに対するヒトの免疫が乏しいことが大きな要因であろうと考えられます。
従って、今後冬期にかけてウイルスが飛散しやすい季節になると、感染がさらに拡大する可能性は充分にあり、より一層の注意が必要です。

Q.症状や予防法、治療法は?

A.基本的には季節性インフルエンザと同じで、のどの痛み・鼻汁・くしゃみ・咳・頭痛・寒気・発熱といったかぜ症状の他に、筋肉痛や関節痛・腹痛・下痢などです。予防には手洗い・うがいの徹底、感染の拡散防止として咳・くしゃみが出る時はマスクをつけることが重要です。
治療には、抗インフルエンザウイルス薬であるタミフルやリレンザが有効です。

 

    

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