吹っ切りのち復活③ リセット・リスタート

 

2002.5~2003.4

吹っ切りのち復活③

リセット・リスタート

ばんぶう

2002.7

日本医療企画


コンピュータを使っていると、「フリーズ」「ハングアップ」や「エラー」と呼ばれる問題が必ずといってよいほど付きまとう。
これは言わば「コンピュータのストライキ」といってよい現象である。「もういろんな事を命令されて訳がわからなくなりました」と悲鳴をあげているのであろう。
技術的には様々な理由が挙げられるが、コンピュータの頭脳の中枢であるCPUに直結するメモリー(記憶回路)が情報で溢れてしまうことが原因であることが多い。
 こうなるとそのままコンピュータを使っていても、頻繁にプログラムが停止したりするので、なんとかしないといけない。大抵の場合はいったん電源を切って再度コンピュータのシステムを立ち上げなおすしかないのである。俗に言う「リセット」という作業で、専門的にはそのリセットにより「メモリーの解放」という作業をしていることになる。沈着冷静なコンピュータでさえ「頭が情報で一杯になって判断不能」に陥るのであるから、我々生身の人間は行き詰まってにっちもさっちも行かなくなっても至極当然である。そんな時の対処法は、コンピュータと同じく「リセット・リスタート」がいちばん簡単・確実な方法なのである。最近のウィンドウズは、コンピュータを作動させながらこういったメモリーの満杯状態を常時監視し、ストライキを起こしにくいように制御できるらしい。人間でも、鍛えられてくるといちいち本格リセットをせずとも、部分リセットを行いながら、いろいろなことを同時進行で処理できるようになるのかもしれない。その処理可能量が人間の性能の目安なのかもしれないが、私のような凡人は、こまめにリセットをすることが「フリーズ予防」にも欠かせないものであると自戒している。

    

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