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薬立つ話 2001.8 協和発酵工業 発行 |
医薬分業のシステムが日本に導入されはじめてから、もうかなりの年月がたちます。
最初に訪れたブームの時は「薬剤部を医療機関の敷地の外に出しただけ」のいわゆる第二薬局が多く、本来の医薬分業の意義が十分に発揮されていませんでした。
しかしここ数年の医薬分業ブームは様相が全く異なります。インフォームドコンセントやセカンドオピニオンの必要性が叫ばれてきた社会的背景もあり、保険薬局のスタッフは患者さんに渡す薬の説明を、よりきめ細かに行うようになりました。
薬の相互作用による併用禁忌などについて、処方医と薬剤師によるダブルチェックが行われるようになり、実際に投薬ミスも減少してきていると思われます。
患者さんも、そういったメリットを期待して、保険薬局で薬をもらうことを希望する方が増え、また、医師の処方せんを自宅近くの保険薬局に持って行くケースも増加してきました。
ヨーロッパでは薬局薬剤師にかなり大きな権限があり、医師の処方に疑問がある時は、その権限と責任において処方の変更も可能と聞きます。
日本では薬の種類も多く、まだそういった形は一般化しないでしょうが、今後、共に医療プロフェッショナルとして「薬診連携」を強化し、薬剤師さんが疑問に思ったことは気軽に、ないしは日常業務的に医師に確認や相談を行えるような雰囲気とシステムを作ることで、医薬分業は日本の医療レベルの向上に、より大きく貢献するものと期待しています
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