グローバルより顔なじみ⑪ 人柄も能力のうち

 

2004.5~2005.4

グローバルより顔なじみ⑪  人柄も能力のうち

ばんぶう

2005.3

日本医療企画


人間の能力を評価する指標はい〈つもある。かつては「IQ知能指数」一辺倒であり、その批判から「EQ」という和訳すると情緒能力とでもなる指数が、何年か前にもてはやされた。知能指数以外にも、客観的に判断しやすいものとして体力や運動能力、各種芸術的能力、経済力、取得権威など枚挙にいとまがない。高学歴、スポーツランキング上位者、売れている芸術家、お金持ち、大会社役員や大学教授など、一般的に「あの人は偉い」と評価されたり、妬まれたりする対象となる。「頭が良いとかお金持ちなどというより、人間にとってもっとも大切なものは人柄だよ」とまことしやかに言われるのもこれまた事実である。
「人柄か? 能力か? う-ん悩ましいなあ」。ルノワールやモーツァルトの作品は好きだけど、ご本人と友達になりたいわけではない。さらに、人柄は悪いが腕の切れる医者と人柄はいいが技術の伴わない医者の選択も究極の選択になってしまう。「いわゆる能力が上位か、人柄が上位か?」と自問していた時、友人の話のなかで「人柄も能力の一つですから」というフレーズが頭に響いたのである。上か下かではなく、同格として能力の一つと考えればいいのだ。
 知能のなかにもさまざまな要素があるように、人柄の要素にも「品位、品性」「受容力」「寛容力」「配慮力」「思いやり力」「自己犠牲力」などがある。
ただ残念なことに、人柄カは社会、特に日本の社会では評価を得にくい。あるビジネスコンサルタントの本に「人柄を良く見せる方法」という項目があって悲しみ驚いた。しかし、顔馴染みから評価されると言う意味では、「人柄力」は孤高の一番であることは誰もが承知のところである。

    

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